まずは、麺選びから。
乾燥度の低い物が、一般に「美味しい」とされています。粉の分量と水分の 比率ですね。製造過程での水分比と、完成品でのそれとが両方関わります。
製造過程での水分比は主に風味、完成品の水分比は主に日持ちとゆで時間に 影響します。完成品の水分比が少ないほど保存が効き、ゆで時間が長くなる 傾向があります。完成品の水分比を下げるためには、製造過程での水分比を 押さえる必要があります。
「加熱調理済み」の製品は水分比が非常に高く、「もう後は美味しくなくな るだけ」の物が多いようです。麺の風味やコシに注目した場合ですけど。
「一歩豊かな食生活」を目指すのであれば、「これからゆでますよ状態」の 製品をお求めになることをお勧めします。
「打ち立てのまま」「冷風乾麺の乾燥度の低い物」「蒸気殺菌麺」「乾麺」 後の物ほど、水分比が少なくなります。あ、「打つ」ってのは、うどんの生 地を伸ばす作業の事。それを切って、麺状にします。
「打ちたてのまま」が、「適切な水分比」の観点からは最高なんですけど、 多くの場合、24時間程度しか持ちません。専門店に食べに行くか、自分で 練るしかありませんね。
「家庭で美味しく」をテーマとするなら、2番目の「冷風乾麺低乾燥度」が 最適でしょう。と、筆者である「うどん本陣山田家」は考えるわけです。
近年「冷凍うどん」「生タイプ麺」なるものが業界や家庭を賑わしておりま すが、その件については別編「仕上げ方」で触れるとしましょう。
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