ジャパンマスターズ 2010 編、続きです。出場するにあたり、ある意味マスターズ独特な水泳ルールを正確に把握しておく必要があります。ドルフィンし過ぎても、潜ったままでも、ゴール間際で中途半端なことやっても NG なバタフライ規則について。
意外に厳しいマスターズバタフライ規則
2週間前ぐらいに渡された「マスターズのための水泳ルール BOOK」を読んでびっくり。自分的にヤバいなと思った規則は以下のようなものです。
スタート時の (ドルフィン) キックは 15m 以内まで
15m までに頭が水面上に出て、手をかき始めなければなりません。15m ラインは一応コースロープの目印などで知ることができますが、潜水してドルフィンキック中は目印は見えないので、自分のキック数いくつで上がってくるのかを正確に読んでおく必要があります。
かいた手は水面上に抜かなければならない
これには 3つのパターンがあって、どれも規則違反です。
- パターンその1: スタート時に潜水状態から、あまりにも早く手をかき始めてしまい、水上に腕が上がらない
- パターンその2: 力尽きて腕が上がらなくなる
- パターンその3: ゴール手前で、壁まで「腕ひとかき分の距離」がない状態で、うっかり下から逆回転に手を出してしまう
- 潜ったままキックを打ってタッチしてしまう
上記のパターン3 の状態で、手を回す余裕がないときは、ドルフィンキックで中途半端な分を進んでから壁にタッチ、が許されます。しかしドルフィンだからといった身体が水没した状態でキックしてはダメで、頭など一部分が浮いている状態でカッパのように進む必要があります。
うーん、泳ぎ切れるかという心配もさることながら、泳法違反せずに泳ぎ切れるのか非常に不安です。
リレーの引継ぎ練習はしておいた方が良いらしい
残り 2週間になると、全員集まるのは難しいながらも、何回か東京辰巳国際水泳場に足を運び、飛び込みとリレーの引継ぎ練習を行います。飛び込みは、千葉国際や辰巳国際のメインプールに行けば専用コースがあるため、一人でも可能ですが、問題は引継ぎ。
意外に、本番のリレーで引継ぎ違反のため失格になるチームは多いとのこと。例えば、前泳者がこちらに泳いできて、手が完全に壁に触れてから、次の泳者は飛び込み台から足を離す必要があります。
そう言われると当たり前に聞こえますが、飛び込み動作にはどうしても、よっこいしょと体重移動する時間がかかるもの。少しでも短縮しようと、見込みスタートで体重移動に入ります。それ自体は NG ではありませんが、前泳者のタッチが予想外にワンテンポ遅れたりした結果、フライングになることが多いようです。そうすると、いくら良いタイムを出しても全員失格。責任は重大です。
私たちの場合は、そもそもタイムが遅いのでそこまで気にしませんが、実際に前泳者の平泳ぎからバタフライに引継ぎ練習してみると、意外にこれが難しい。壁にタッチしようとする手には、先行して手に泡がついているため、本当にタッチしたのかどうかの見極めが時として難しいのです。
千葉県国際総合水泳場ではリレー練習ができない
千葉国際でこの練習をするのは実質ムリだったりします。なぜか。通常、メインプールは次のように用途が区分されています。
- 1-6コース … 一般コース。往復
- 7-9コース … たいてい、団体貸し切りコース。一般は泳げない
- 10コース … 飛び込み専用。一方通行
10コースで、前の泳者がこっちに泳いできて、壁に手ついたら飛び込めば良いんじゃない? という気もしますが、そもそもレーン自体が安全確保のため一方通行となっており、それは NG なのです。
辰巳国際の場合は
- 1コース … 飛び込み専用。一方通行
- 2コース~ … 一般コース。往復
のように、飛び込み専用コースと一般コースが隣接しているため、前泳者が 2コースでこっちに向かって泳いできて、手をついたら 1コースからスタートすれば、まったく本番とは同じとはいかないものの、似非リレー練習にはなるわけです。
水泳部員: 「手が完全に着いたの見届けてからスタートでも良いから。フライング失格になるよりいいよね!」
ということで、記念お受験らしく 焦らず余裕をもってスタートする練習を何回か繰り返します。
他にも、1番の背泳ぎ泳者が、壁からのバサロスタート練習をしていて、久しぶりすぎて足がつるというトラブルがありながらも、どうにか本番当日を迎えました。
そして当日です。
つづく。
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