マザーボード ASUSTek P7P55D に Core i7 860 を取り付けます。ソケット側に改良が加わった LGA1156 タイプの CPU 取り付けと、プッシュピンタイプのファンの取り付けは果たしてうまくいくんでしょうか。
CPU を取り出したところ。Core i7 860 のロゴが表面に。刻印の彫りは結構浅いので、キレイに撮るのはなかなか難しいですね。
裏面は LGA1156。Land Grid Array なので、マザーボードとの接触面は平らです。Socket 478 時代のように剣山になっている方は PGA (Pin Grid Array) というらしく。
ASUS P7P55D 上の LGA1156 ソケットがこちら。購入時はソケットキャップがかぶせてあります。
レバーを動かしてフタを開き、ソケットキャップを注意深く外すと、LGA1156 ソケットが顔を出します。凹んでないのにソケットというのも不思議ですが、P7P55D のマニュアルには確かにソケットと記述されています。
マザーボード側が “剣山” になっているわけですね。かなりデリケートなものらしく、フタには
This cap MUST be placed if returning the motherboard.
(返品時にはキャップをかぶせてください。) との注意書きが。
ここに CPU を乗せますが、位置合わせ用にプラスチックの枠から CPU ノッチが出ているので、向きを間違えたりズレたりはしないようになっています。
怖いのはここからで、元通りフタを閉じ、レバーでテンションをかけて固定するときに、わずかですが
ミリミリ…
という音というか、レバーを持つ指にわずかに振動を感じます。蝶つがいのバネからくる反動かもしれませんが。
取り付け完了。
ちなみに、純正ファンの装着も簡単になっているものの、本当にこれで大丈夫なのか感満載です。注射針のシリンダーを押す (プッシュピン) ようにして固定しており、ワンタッチといえばワンタッチで構造に工夫がされていることには違いありません。しかし、かなりグイッとマザーボードに押しつけるようになるので、下敷きの CPU や LGA1156 ソケットに相当な圧力が加わっているのではと思います。
ちなみに、後で起動テストしたら何事もなかったかのように正常に動きました。 🙂
マザーボードへ故障リスクの転嫁?
マザーボード側のレバーによる LGA1156 CPU とソケットの固定や、CPU ファンの固定留め具には改良を重ねてきているようですが、まあ、どこまでいっても CPU の取り付けには神経使います。
PGA タイプでは、ユーザーの取扱い不注意による CPU ピン折れは昔から多いらしく、「CPU」「ピン折れ」で検索すると山のように例が出てきます。私は Intel 486DX あたりから頻繁に CPU の着脱をして、壊したことは一度も無いのですが。
だからといって、マザーボード側にピンを生やすようにすればユーザーサイドのトラブルが減るわけではなく、ピン折れ故障のリスク、ひいてはそれをサポートするコストを、CPU メーカーからマザーボードメーカーに転嫁しているのでは、という邪推もしたくなります。
PGA ではピンの突起とソケットの凹みにより、凸凹でピン数の分確実に固定されているように見えますが、LGA では平らなランド (Land) にすぎないので、接触面積でいうと PGA より不利になり、メカニカルな故障は減っても電気的な接触不良が増えてしまうのではないでしょうか。
つづく。
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