ハイスペックの Core i7 950 以上か、ミドルレンジの Core i7 870, 860 の三択まで絞りましたが、性能 vs. 価格、電気代 (ランニングコスト) の面でさらに絞ってみます。メモリも使い回しを考えると、速い方が良いとは限らず。
6万円コースか、3万円コースか、それが問題
CPU の価格面では、簡単に言うと 6万円グループと 2-3万円コースとに分かれます。Lynnfield だったら安いのかというと、そうとは限らず。
Nehalem | Core i7 950 | 56,224 |
Lynnfield | Core i7 870 | 54,846 |
Core i7 860 | 27,956 | |
Core i5 750 | 19,711 |
(平均価格は 9月10日時点)
Core i7 870 は Core i7 950 に匹敵する価格です。LGA1166 の中では性能が高いことには違いないのですが、Core i7 860 と対して変わらない性能で値段が倍なのは意味不明ですので、ボツ。
そうすると 6万円出して Core i7 950 を気合いをみなぎらせてミリミリと音をさせて取り付けるか、3万円の Core i7 860 か、という二択になります。
電気代は Pentium 4 PC 1台よりも少ない CPU は?
電気代の目安として、TDP を比較してみます。まず ESXi サーバとして現在動作しているものは
Pentium 4 Northwood 3.20GHz | 82W |
Core 2 Duo Conroe E6700 | 65W |
これに対して、購入候補となっているものは
Nehalem | 130W |
Lynnfield | 95W |
どいつもこいつもエコじゃないように思えますが、先ほどの Nikkei BP 記事の実測値だと、アイドル時とフル稼働時で消費電力の差が大きいようです。
- Core i7 900 番台 (Nehalem) を使ったが最後、どう頑張っても Pentium 4 より電気は食う
- Core i7 800 番台と Core i5 (Lynnfield) なら良い勝負。アイドル時は Pentium 4 より低い。ブン回すと Pentium 4 を超える
ということが分かります。
PC の使い道は 24時間営業のサーバ用途ですから、CPU 価格と電気代を考えると Lynnfield 系列、特に消去法で Core i7 860 が浮上してきます。
メモリの値段は 8GB~12GB なら差がない
サーバ用途で重要なのは 3DMarks の結果など派手なところではなく、メモリが安く大量に積めることにあります。
物量の点では、Nehalem 用マザーボードで、私も使っている ASUSTek P6T Deluxe では実に 24GB が搭載できるのに対して、Lynnfield 用マザーボードの ASUSTek P7P55D では 16GB になります。Nehalem のトリプルチャネルを活かすためには、メモリ 3枚組セット。Lynnfield では 2枚組セットの購入になります。
Core 2 Duo E6700 PC での E SXi の動作実績から考えて、8GB 以上はメモリを搭載したいところですが、費用的には P6T で 12GB、P7P55D で 8GB 搭載、どちらも 2万前後で大きな差はありません。
CPU コードネーム |
マザーボード | 最大搭載 メモリ |
対応メモリ O.C 除く |
購入するメモリ | 平均価格 |
Nehalem | P6T Deluxe | 24GB | DDR3-1333 (PC-10600) | 2GB x 3枚組 = 6GB | 10,935 |
2GB x 3枚組 x 2セット = 12GB | 21,870 | ||||
Lynnfield | P7P55D | 16GB | 2GB x 2枚組 x 2セット = 8GB | 15,772 | |
DDR3-1666 (PC-12800) | 2GB x 2枚組 x 2セット = 8GB | 18,918 | |||
4GB x 4枚 = 16GB | 159,200 |
(平均価格は 9月10日時点)
16GB 搭載は、まだ出始めの 4GB DDR3-SDRAM を使用するといきなり 16万円コース。現実的な価格ではないのでこれはボツでしょう。
同じマザーボード 2枚は変化に弱い
Core i7 900 番台 + P6T の組合せを 2セット目用意しても、ESXi が何らかの理由で P6T で動作しないと、2セット共倒れになるので、そういう多様性のないシステム構成は避けたい、というのもあります。
そうすると、P7P55D + Core i7 860 あたりが狙い目かという話になってきます。
これにどんなメモリを積むか。
P7P55D のことだけを考えるなら、オーバークロックせずに使える範囲で、もっとも高速な DDR3-1666 メモリを搭載するのがベストではあります。
しかしいずれ 4GB メモリも安価になってくることを考えると、現在の 2x2x2 = 8GB を P6T Deluxe に押しつけて 🙂 P7P55D は最終形として 4GB x 2枚組 x 2セットを将来的に目指すのが、お下がりシステム的考え方です。
CPU、マザーボード、メモリ決定
ということで、ようやくパーツ構成の骨組みになるところまでは決まりました。
- CPU … Core i7 860
- マザーボード … ASUSTek P7P55D
- メモリ … DDR3-1333 (PC-10600) 2GB x 2枚組 x 2セット = 8GB
次回は、この構成で BTO / 自作を比べてみます。
つづく。
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