購入したばかりの Core i7 940 + P6T Deluxe な TWOTOP BTO PC に、
- Windows XP 32ビット版
- Windows Vista 64ビット版、そしてゴールデンウィーク中にリリースされた
- Windows 7 RC 64ビット版
をインストールしてみました。32 / 64ビット混在で問題ないのでしょうか。では突撃。
マルチブートとは何か
私のクライアント用 PC は基本的にマルチブートです。マルチブートというのは、物理的に 1台の PC に複数の OS をインストールし、どれでも起動できるようにすることを言います。ありがちなのは Windows XP + Windows Vista の組合せでの「デュアルブート」です。
IT 屋の商売柄どーせしぶしぶやってるんでしょ? と思うかもしれませんが、冗談じゃあない、Windows 3.1 の頃から複数入れるのはデフォルトです。OS 1種類、パーティション1個のデスクトップ PC なんて、世界の合い言葉 MOTTAINAI であります。 ((誰ももう覚えていない X68000 という PC でも、何かデュアルブートにしたような気が…。Human 68K の 2段重ねだったか、忘れた))
わざわざマルチブートにしてある理由は主に互換性の問題。基本的に Vista で困りはしないのですが、例えば
- Vista 以前に開発された PC 用ゲームソフトには、Vista でも動作はするけれど、一部動作に問題があったりする
- XP で IE7, Vista で IE8 とかわざとバージョン違いを入れて動作を比較
- Vista になってからネットワーク周りの実装がより複雑になったため、何かが動作しないとき、それは OS の違いが原因なのか否か、を切り分けるため、同一スペックのハードウェアで両方の OS を起動して確かめるために使用
現在は過渡期なので、さらに輪をかけて Windows XP + Windows Vista + Windows 7 のトリプルブートにしてみるわけです。
ちなみに、Nire.Com の記事でよく出てくる Hyper-V や VMware、そして Windows 7 上の Windows XP Mode といった技術は仮想化と呼ばれ、ホスト OS の上にさらにゲスト OS をインストールする (親亀の上に子亀を乗せる) 2段重ね技術で、重ねないで素の OS が択一で起動するマルチブートとはまた異なる技術です。
マルチブートのコツは古い OS からインストールすること
マルチブートにする場合、最終的に 1つのハードディスク内のパーティションをどのように切るか、計画を立てます。仮に 500GB のハードディスクがあったとして、
XP: 50GB + Vista: 100GB + Win7: 100GB + データ用 (250GB)
のように分割します。
可能な人は、さらに、先頭にシステムパーティション (OS ローダー) のために 1GB パーティションを別に作っておくのが色々な意味でお勧めです。XP インストール時にはこれは作れないので、何か頃合いなツールを使って作ります。
3つの OS を手当たり次第な順序にインストールしてもうまく行かなくて、XP -> Vista -> Win7 のようにリリースされた順にインストールするのがお勧めです。OS を 1つインストールしたら、Norton Ghost とか Windows Complete PC バックアップなどでバックアップを取ります。
32ビット版 / 64ビット版は必ずしも冒頭の組合せでなければいけない、ということはないはずですし、全ての組合せをテストしたわけではありませんが、私は XP を互換性重視で 32ビット版、Vista / Windows 7 をメモリ空間をフルに生かすため 64ビット版としてみました。
インストール完了
インストール完了したら、[コントロール パネル]-[ハードディスク パーティションの作成とフォーマット] を選択して、ディスクの管理を開いてみます。
確かに 3 OS 分入っています。起動時に OS を選択する Windows ブート マネージャーも、
3種類。鈴なりです。
Windows 7 上で「コンピューターの基本的な情報の表示」を確認してみます。64ビット版、メモリ 6GB として認識されています。
最後にタスクマネージャの画面。
Core i7 のコア数は 4個ですが、HT ((Hyper Threading: ハイパースレッディング)) をサポートしているため、合計 8CPU として認識されています。
LINPACK Benchmark の結果では Core i7 の HT は切った方が倍の速さだったという衝撃的な結果もあり、順次試してみたいところですが、まあとりあえず、
Core i7 買ったら、グラフ 8本と金魚ならべて愛でましょうや
とカタチから入る話で、本日終了です。 🙂
4時間ほどかけてこのブログ(?)を興味深く読んでました。
まさか最新記事に出会えるとは(しかもwindows7/笑)!
これからwindows7(64)をXPpro(32)へデュアルブートで入れます。
とても面白い記事を書きつづけられますね、またきます^^
4時間ですか! ご愛読ありがとうございます。
バックアップもお忘れなく 🙂
質問したいことがございます。
XP 32bitの7 64bitのデュアルブートをするための手順を詳しく教えていただけますでしょうか?
7 64bitをインストールしようとしたらはねられてしまい、32bitは可能でした。
何卒よろしくお願い致します。
ざっくりポイントとしては
– CPU が 64bit版 (x64) に対応していることを確認
– XP 32bit を先、Win7 を後
– 別々のパーティションにインストール
あたりでしょうか。デュアルブートをするための特別な手順は特に必要ないです。Windows 7 をインストールするときに、デュアルブート化のための準備作業が自動的に行われます。
こちらのブログ、楽しく読ませて頂きました。
質問させて頂きたいのですが、
「先頭にシステムパーティション (OS ローダー) のために 1GB パーティションを別に作っておく」
とありますが、具体的にどのような方法で作られたので
しょうか?
教えて頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。
お読みいただき、ありがとうございます。
私の場合は Partition Magic 日本語版という、単体で CD ブートできるツールを使っています。この手のパーティショニングツールであれば、何でもいいと思います。
1. Partition Magic 起動
空の NTFS パーティション 1GB 作成、フォーマット
2. XP セットアップ開始
セットアップするパーティションとして、
新規に 50GB 指定してインストール
なお Win7 のバックアップに、OS 純正のツール (Windows バックアップ) を使用する場合は、この先頭パーティションのサイズはあまり小さくしない方が良いようです。
これについては別途書きます。
ご回答ありがとうございます。
システムパーティションといっても、特別な設定
をしているわけではないんですね。
Partition Magicは持ってないので、フリーのツールで
代用したいと思います。
仁礼さま、サイトの開示をしていただきありがとうございます。
私のPCはバンドルソフトも含めたセットアップCDROM3枚でXpHomeがインストールされますので、先にPartition Magicでパーティションを切っていても、インストール先のドライブを指定することができず、インストール後は一つのパーティションに書き換えられてしまいます。
この場合、ご教示いただいたような1GBプライマリーパーティション+拡張パーティションにインストール後に作り変えることができるのでしょうか。 あるいはOSだけのインストールディスクがないとできないことなのでしょうか?
恐れ入りますが、悪あがきをする前に伺っておきたいと思いました。
初めまして、大変参考になりました
私もデュアルブートを試そうと
XP(32bit)+8pro(64bit)をインストールしようとメモリーを2ギガを2枚に変更し、するとXPが途中でxxxファイルがコピーできませんでしたと言う表示が出て進めず、仕方なく元の1ギガメモリー2枚に戻してxpをインストールしました、これはメモリーの不具合でしょうか、それともXPをインストールした後にメモリーを2ギガ2枚に変更して、windows8proをインストールすべきなのでしょうか?
ご教授お願いいたします
ファイルコピーに失敗しているのであれば、ハードの不具合を解決したほうが良いと思います。
– インストール CD 表面のキズ
– メモリの不具合、相性
– 電源のパワー不足
あたりを疑ってみてください。
有難うございます、メモリーが初期不良でした!
メモリーを変えれば1つだけOSをインストールできましたので、後ほどWin8をインストールにチャレンジしたい思います