PIC2009 で見かけたちょっと面白いモノ。Digital King (トダ精光) の魚眼と広角のコンバージョンレンズです。携帯電話にも、コンデジにも、通常のデジタルビデオカメラにもお手軽につきますが、HDR-TG1 の場合、微妙な事情が。

TK-1218-S: 撮影サンプル Digital King: T-038 S 撮影サンプル

冒頭の写真、なんの変哲もないコンパクトデジカメで撮影したものです。取りつけてあるコンバージョンレンズはこれ。左が魚眼レンズ、右が広角レンズです。周囲にコンバージョンレンズの縁が写りこんで、盛大にケラレ状態になっているので、ズームするなり、お遊びと割り切って使う必要があります。

Digital King: コンパクトデジカメ用 対角魚眼レンズ TK 1218 S Digital King: T-038 S コンバージョンレンズ

マウント用リングが合うカメラなら、磁力で取付可能

IXY Digital 900IS に Digital King のコンバージョンレンズ用リングを装着

一眼カメラでもないのに、小さなレンズにどうやって取りつけているのかが謎ですが、磁力でついています。そうは言っても、デジタルカメラ側が磁石につかない材質のことが多いため、マウント用リングなるものをまずカメラのレンズにくっつけるようになっています。裏面がシール、表面が金属になっていて、必要な時だけピタッとカメラに取り付けられるというわけ。

Nire: 「この IXY Digital 900IS だと、レンズはカメラの電源切ると自動的に引っ込んでしまうんですが、マウント用リングつけっ放しで悪影響ないですか?」
Digital King: 「大丈夫ですよ。」

確かに、レンズが本体内に格納されても、邪魔になるような厚みのものではないようです。このマウント用リング、コンパクトデジカメ用 S/L、カメラ付き携帯電話用 S/L と 4種類あり、IXY DIgital 900IS に取り付けてあるのはコンパクトデジカメ用 S サイズ (内径 17mm, 外径 21mm) です。

HDR-TG1 の画角を補うのに使えないか

実はこのコンバージョンレンズ、私が本当に取り付けたかったのは IXY Digital 900IS ではなく、HDR-TG1 の方だったりします。理由は、デフォルトの画角が狭いこと。屋外撮影ならさほど気になりませんが、狭い屋内では、一般にデジカメで撮るよりも 2歩下がらないと全員が絵に収まらない、ということが結構あります。

さりとて広角レンズを取り付けようにも、ネジ穴がありません。そもそも直径 23mm 程度で普通のデジタルビデオカメラよりも小さいレンズです。この製品なら、どうにかなるかもしれません。

Digital King (トダ精巧) ブースの方に聞いてみました。

「同じようなことを問い合わせが過去にあったんですが、弊社ではお勧めしてませんねぇ。」

検索してみると、結構同じような悩みの人がいるらしく、例えば下記の記事にワイコンの取付例があります。

TECHMOAN: Gadgets, Tech and General Moaning

内側はレンズ、外側はフラッシュ、取付けゾーンは狭い

写真を見ると結構きれいにマウント用リングがついているのですが、HDR-TG1 の場合、周囲の半透明部分がフラッシュになっていて、隠してしまうと静止画撮影のときに困ります。また、フラッシュ / レンズのエリア全体が凹んでいて、平らなワイコンの取付に支障をきたします。

HDR-TG1: レンズとフラッシュフラッシュの内周は即レンズというわけではなく、1-2mm の太さの “Carl Zeiss” と書いてある黒いすり鉢状のベゼルが一周しています。

このわずかな隙間に、コンパクトデジタルカメラ用 L サイズのマウント用リング (内径 23mm、外形 27mm) を 2枚重ねで取り付ければいちおう OK のようです。

…が、無理があるのは否めません。完全な平面ではないので、シールの粘着強度や、あとではがすことになった時の見た目の問題もありますし。

Digital King ブースの方と話しながら、ブースで実際にマウント用リングを合わせてみたのですが、今回はやめといた方が無難ですねという苦笑する結論になりました。