仮想化ソフトウェアの VMware Server には Server 1.0  と Server 2.0 があります。2.0 は比較的新しく、2008/9/30 にリリースされたことになっています。不評も聞かれる中、少しは改善したのでしょうか。

VMWare Infrastructure Web Access: Summary

仮想化ソフトウェアのバージョンアップは OS より大問題

自宅サーバ環境は、もともと個人的な実験用に構築した有象無象なサーバの集まりです。ゆえに SunOS 4.1.3 に比べて Solaris が System V 系で不評だろうが、不安定な Fedora が Web サーバだろうが、おかまいなしだったわけです。(いつの話だか意味不明な人は、ここ前フリなんで飛ばしてください 🙂 )

しかし、今ではすっかりサーバ環境も生活の一部になり、仮想マシン上の Active Directory にせよ、外部向け Web サーバにせよ、一つでも止まるともう大変。検索エンジンのクローラからは落ちてるとみなされるわ、”社内ユーザー” からは「楽天で買いたいものがポチれない」とクレームがつくわ。

一つ一つのサーバは仮想化してありどこでも走るのですが、その土台となる仮想化ソフトウェアが大きく変わるのは、大問題だったりするわけです。

で、一部のサーバ (ゲストOS) が動作している VMware Server の 2.0 がリリースされた時も、ちょっとうかつに動けないなとおもって保留していたわけですが、先日新たにホスト OS 環境を作り直したので、入れてみました。

Server 2.0 になり Tomcat とのお詰合せセットになったことで、良くも悪くもなっているという感じですね。

2.0 の良い点

VMware Infrastructure Web Access: Console

コンソールタブ

  • IIS をインストールしなくても動く
  • Web ブラウザだけで管理できる
  • バーチャルマシンのファイル形式が上位互換?
  • ゲスト OS の起動順が細かくカスタマイズできる

Web ブラウザ管理が 2.0 の最大の特長です。Virtual Server は最初から Web ブラウザでサムネイル的にゲスト OS の画面を表示し、そのサムネイルをクリックでコンソールに接続しログインしたりできていたので、やっと同等になったとも言います。

ゲスト OS は、ホスト OS の起動時に自動的にゲストもブートさせるオプションが Server 1.x からありましたが、本番環境でひとつのホスト OS で複数のゲストを運用する場合、それらが一斉に起動しようとしてしまい、立ち上がりが重くてたまらない状態になっていました。2.0 では何秒後とか、直前のゲスト OS の VMwareTools が起動したのを確認してから次のゲストを起動するとか、制御できるようになりました。

ゲスト OS のバーチャルマシンファイル群 (*.vmx, *.vmdk など) は、

  • 1.x で使用していたゲスト OS →  2.0 環境にファイルコピーして起動
  • その 2.0 環境で起動していたゲスト OS → 1.x にファイルコピーして起動

つまり VMWare Server のバージョン間を “往復” しても、インポート操作なども必要なく動作しました。

しかし最初から VMware Server 2.0 で作成した vmdk はバージョン違いで 1.x では動作しない、というブログも見つけました。

困った点につづく。