A&Vフェスタ2009、戦慄のスピーカー親子工作教室の次は、自作オーディオ自慢大会を見てきました。
エントリー作品はアンプ部門とスピーカー部門があり、1次審査をクリアした作品のみが会場のパシフィコ横浜に展示されています。
アンプ部門とスピーカー部門がありますが、今回はアンプ部門。
ところで、アンプって何?
そもそも、A&Vフェスタに突然行こう! という流れになったきっかけは、普段オーディオのいい音を聞く経験が少なくなってきたからに他なりません。
PC とゲーム機はそりゃあピンキリまで自宅に色々ご用意しています。音楽聴くときは PC につないだ安価な PC 用スピーカーだったり、携帯に転送したりがメインです。
さすがにそんな脳までデジタライズされた環境に対し一部謀反が起きて、リビングにはソニーの NET JUKE (ネットジューク) が設置されています。これが唯一昔ながらの「オーディオコンポ」の面影を残しているといえるでしょう。
さて、そんな環境から、半ば Nire の思いつきでまったく異質な A&Vフェスタ会場に連れてこられてしまった戦闘員から質問が。
「アンプって何?」
Good question! 今までアンプを見たことがなければ、ツマミのいっぱいついた箱やらシュールな形状の電球を見せられても、分かる訳ありません。
集積して分かりにくくなるオーディオ
レコードで音楽聴いていた頃は、アナログオーディオ機器、というと少なくともプリメインアンプは箱として独立していて、スピーカーは左右に鎮座し、近づいてみるとコーンがビリビリと振動していました。
レコード針から拾った微細な音声信号をスピーカーが鳴るレベルにまで持っていくのがアンプの主な仕事で、それが増幅するという行為なんだ、というのが視覚的に理解できたわけです。
現代は、廉価なステレオ PC スピーカーなら逆にアンプが内蔵されているし、携帯電話にいたっては、スピーカーがどこに埋め込まれていのかさえ分からなかったりします。
真空管 vs. トランジスタの競演
エントリー作品を見ると、個人で設計できるからという現実的な理由もあるし、年齢層的に懐古趣味な部分もありますが、やっぱり耳の肥えたオーディオマニアの認識として、真空管アナログアンプを超える音質のものは無いんだろうなぁと思いますね。
と思ったら、妙に私のゴーストがささやく一品が。
写真左下に並んでいる黒い豆粒みたいなの、全部トランジスタです。残念ながら戦闘員が飽きてきたので、試聴する機会には恵まれませんでしたが 🙂 、後で結果を見たらベスト人気アンプ賞だったようです。
自分自身が真空管というよりトランジスタ世代で、小学生の頃に電子回路の本でエミッタ接地だのコレクタ接地だの勉強していたので親近感がわきます。
効率から離れたアマチュア精神が起爆剤に
インテルの CPU、Core i7 の内部には、かたや 7億個以上のトランジスタが集積されている中で、いまさら単品のトランジスタ自体の存在を疑問視する声さえ聞かれます。でも、たまにこういう分かりやすい驚きを提供するものが、得てして初めて見た子供の興味をひき “その道” 🙂 に引っ張りこむものですし、やはり効率や採算ではなく、そこまでやるか! というアマチュア精神は重要だと思うのでした。
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