日数制限 – 何日間見られないのか

イントラレーシックの手術では、やろうと思えば手術当日から PC のディスプレイも TV も見ること自体はできますが、感覚的にしない方が良さそうだ、というのは誰しも思うところです。では何日間なら OK なのか。眼科やクリニックによる制限から比較すると、

  • 錦糸眼科 … 日数には制限なし。ただし 読書や PC ディスプレイを見るときは、老眼鏡をかけること。
  • 品川近視クリニック … 読書、TV は手術当日は控えてください。翌日以降も目が疲れない程度にしてください。
  • 神奈川クリニック … テレビ、パソコン、読書は視力が改善してから、無理をせず、疲れないように
  • (他の眼科の例) … 術後 4日目から、休憩しながら

と、バラバラで特に決まった傾向がなく、PC の液晶ディスプレイを見て書いて、が生活の大半を占める私のような人種には、データ不足で悩ましいところですね。

すでに品川近視クリニックで手術を受けたレーシッカーズの話を聞いていると、術後3-4日は PC / TV まったく厳禁とは言わないが、できるだけ見ない方が術後のためには良いという意見が多数を占めるようです。

そもそもなぜ PC / TV / 読書を禁止するか、どんな結果を招くのか、医学的理由をきちんとまとめてある病院の公式サイトでいいものが見つからなかったのですが、見聞きしたことを私なりにまとめてみると次のようになります。

  • 疲れるから。眼精疲労がレーシック後の目の回復を遅らせる。
  • まぶしいから。手術後はレーザーで目の細胞を焼いた状態で細胞が白っぽくなっており、グレア現象が出やすくなる。ブラウン管は特に、また液晶でも後ろから蛍光管で照らしてある (バックライト) ため、まぶしく感じる。
  • 近視の戻りがあるから。近くを見ることで、毛様体が緊張し水晶体が厚くなった状態を続けていると、環境適応により軸性近視が進み、せっかくレーシックで正視の状態に調整したのに、相対的に近眼に逆戻りしてしまう。

実際、手術翌日 (22時間経過後) の目で、いまだにブラウン管だったりするリビングの TV をたまたま見るとそこだけ浮いて見える感じの光り方でした。とてもではありませんが、通常視聴している 2.5m 離れたソファからではまぶしくて仕方がないので、3m ぐらい離れて観ました。私の場合はグレアが軽減される気がしたので、さらに老眼鏡をかけていましたが、さすがにこの距離では本当は必要ないと思います。

液晶ディスプレイは、人によっては何日もまぶしくて、「明るさ」の設定を最も弱くして使用していた、という話を聞きました。私はそれほどまぶしいと感じませんでしたが、普段から明るさやコントラストは暗めにしておくのが疲れを減らすコツです。

時間制限 – 何分間なら見てもいいのか

最初の 3-4日間を過ぎて、仕事などでどうしても液晶ディスプレイを見る仕事に復帰した場合でも、何分間作業を続けても良いのか具体的な数字が欲しいところです。これについては、実際に手術を受けた錦糸眼科で執刀医の先生に聞いてみました。

VDT 作業のガイドラインに、1時間に一回は、10-15分の休憩を入れるように、というものですね。」

それが即答で出てくるあたりが錦糸眼科の信頼できるところか…とやや持ち上げつつ調べてみると確かにありました。

厚生労働省 – 新しい「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の策定について

同眼科によれば、休憩の仕方は遠くを見る目を閉じるなどのオーソドックスなもので良いようです。

さらに、疲れ目を訴える患者には、サンコバ点眼液 0.02% (調節機能改善点眼剤) というものを処方してくれますが、おそらく、点眼すれば休まなくても OK と思うのは、胃腸薬を服用すれば食べ過ぎ OK というのと同じで、甘い考えでしょう。

オフィス空間には「遠くを見る」場所がなさすぎる

「遠くを見て目を休めよう」は、子供の時からインプリントされていても、なかなか実践しないものですが、レーシックを機に自宅はもちろん、会社でもやるようにしました。

おかげで初日は「Nire さん、たそがれてるんですか?」と聞かれましたが 🙂

そうデフォルトの状態では、オフィスビルでは大きな窓はブラインドなどで目隠しされており、おもむろにそれを開ける必要があり ((スリットごしにボスの目がキラりと…いえ、何でもありません。)) 、他人が休憩している場合などは難しいため、小窓やスリットのような狭いところからでないと外が見られないことがあります。

屋上に出て雑談しながら休憩、というのはなぜか病院を題材にしたドラマでよくあるシーンですが、屋上に出ること自体が禁止されているオフィス設備は多いはずです。

施設内の冷房コストやセキュリティ面もあり完全素通しは難しいと思いますが、これからのオフィス空間には目が休められるように、遠くが堂々と見通せる場所がほしい、と切に願います。

次回は、レーシックと老眼鏡について書いてみます。