デジハリのドローンスクール実技編です。最初はミニドローンで練習するのですが、えっ 5千円のドローンでしょと甘くみていると痛い目を見るというお話。
「手動操縦」でドローンは一挙に難しくなる
一方実技。前半 2回の終了時にミニドローンでの実技試験があり、クリアしないと 20万円の Phantom4 の機体は触らせてもらえません。「厳しい学校に来てしまった…!」という生徒のうめきが。
ミニドローン練習の話から。
「最終的に 20万円するドローンを操作する資格を取るのに、価格 40分の1のドローンで身につくの?」 と思うでしょうが、ジャイロセンサーしかないミニドローンだからこそ難しい!! やってみると分かりますが、空中で同じ場所にホバリングし続けるだけでも大変。最初は さんざん 壁に当たったり、天井にあたったりとクラッシュ連発です。
DJI 製を初めとしたドローンは、ジャイロセンサー以外に GPS やビジョンセンサーなどといったセンサーの塊です。スティックから離しても普段はピタッとその動かずに静止し、プロポからの電波が届かなくなっても指定したホームに自動的に帰ってきさえします。普段はです。
それが山の中、ビルの谷間、夜間、密閉された室内など条件が悪くなると、やむを得ず ATTI モードと呼ばれる手動操縦モードに突入し、操縦のハードルは体感 10倍以上に跳ね上がり、墜落事故を起こしやすくなります。
国土交通省に最終的に飛行許可申請する際の要求条件にも、次のように書かれています。
GPS 等の機能を利用せず、安定した飛行ができること。
国土交通省の「無人航空機を飛行させる者に関する飛行経歴・知識・能力確認書」
教材のドローンは本質的に常時 ATTI モードと同じなので、これでホバリングが安定すれば、Phantom 4 でも同様にできるわけです。
偉そうにいってるお前はどうだったのかって?
まず 12月に申し込んで、2月までの間きっちり毎日練習しましたさ。LiPo バッテリーは着脱式なのですが、何回も抜き差ししているうちに配線が取れてはんだ付けして続行してみたり。(しかも合計 3回!)
ただ初回の講習で模試的にフライトしてみると「指定された領域から出ないようにホバリングする」条件は満たしているが「細かく操作しすぎ」という指摘を受けました。
そりゃああなた、私ラジコン世代というよりアクションゲーマーですからね!
リッジレーサーというレーシングゲームがありますが、最初はコーナーを曲がるのにカーソルキーをカチカチデジタルに on/off して曲がる形でした。アイルトン・セナ走法だ! (笑)
細かく操作することの何がまずいかというと、流れるような空撮動画映像を撮りたい時に、カチカチ操作すると機体の挙動がコロコロかわることになり、絵がグラグラして好ましくないのです。(カメラはジンバルで支えているので、ある程度は吸収されますが)
よし分かった! アナログ入力に俺はなる!
そこでミニドローン試験までに、3回ドローンが断線するぐらい猛特訓して、最小限のジョイスティック操作と回数でエリア内にとどまれるようにして、難なく合格。
なお、この段階では留年した人はいないまでも、練習し直してきたうえで補習を受けてくださいと言われた人はいました。
やはりキビシイのです。次は Phantom 4 実機本番。つづく。
(この記事は、デジタルハリウッド事務局の許可を得て掲載しています)
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