ここまでで、
- HDV のデジタルビデオカメラ
- SD 画質のデジタルビデオカメラ
- 動画機能をもったデジタル一眼レフカメラ
が選からもれて消えていきました。色モノが消えて、消去法で、世の中で普通にホットな商品が残るこの展開、前にも見た気がしますが 🙂 それは軽く流して、HD 画質、ハイビジョン対応のデジタルビデオカメラを見てみましょう。
HDV 互換の 1440CBR モード記録は評価が分かれる GZ-HD40
ビクター GZ-HD40 は、120GB HDD を搭載して長時間記録ができることを生かして、ビットレートの高い MPEG2-TS と AVCHD のデュアルコーデック搭載が売りのビデオカメラです。
MPEG2-TS 1440CBR モードを選べば HDV 用の編集ソフトが使用できます。その代わり、ビットレートも AVCHD モード時最高 18Mbps に対して、MPEG2-TS 1440CBR モード時は HDV つまりテープデバイスと同じ 27Mbps なので、その分データは肥大化します。かつ、ピクセル数は 1440×1080 に落ちてしまい、いわゆるフルHD ではなくなってしまいます。
AVCHD 編集環境が整うまでの過渡期の商品として、マニア受けするのは確かですが、HD 時代の動画記録でもっとも問題になるのは、撮りためた動画データがかさばることだったりするので、AVCHD でビットレートが低めでも画質の高いカメラがあるなら、そちらを選びたいところです。
なお、他のカメラでは液晶モニタごしではフォーカスが絵の中の何に合っているのか分かりにくいことがありますが、この機種はフォーカスアシスト機能といって、ピントが合っている部分の色が変わるモードがあり、合わせやすいといった利点があります。
発色も AF も良いけれど、DVD に書けない高ビットレートの iVIS HF11
キャノン iVIS HF11 は、HDV 並みのビットレート 24Mbps での記録が可能なカメラです。メモリ記録型のため、380g と非常に軽量でコンパクトです。液晶モニタを開いたときの質感が安い気がするのは iVIS FS10 と同様です。
外測センサーを併用したハイスピード AF も特筆すべき点です。家電店の店頭で実際に見てみましたが、確かにフォーカス合わせも速かったですし、ソニーのデジタルビデオカメラにありがちな、蛍光灯の下でホワイトバランスが青よりになりやすいといった傾向もなく、自然な発色でした。
24Mbps というビットレートは AVCHD 規格の上限値ですが、もともと AVCHD のもっている利点を一つ失うことになります。他の AVCHD 規格カメラでは DVD との互換性を考慮して 18Mbps までに抑えられていますが、HF11 では 24Mbps モード時ビットレートが高すぎて DVD メディアに書けなくなってしまうのです。
だったら Blu-ray メディアに書けばいいとはいえ、余った DVD-R に気軽に書いてフル HD 画質を楽しめる AVCHD の利便性は捨てがたいところです。
GZ-HD40 同様、動画データのサイズが大きくなりがちなのも懸念されます。
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