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お金をかけないアプローチの続き
RAID をやめる
放熱の十分でないケースでは、サーバ PC 内部に RAID のために HDD を 2台以上積むのは、お勧めできません。HDD はだいたいケース前面に取付けられており、そこからの熱が CPU やグラフィックボードに送られます。2台の HDD が上下段に近接しておかれている場合は、HDD どうしの廃熱も心配です。
RAID 組むぐらいなら、外付けの NFS (ネットワークファイル共有サーバ) とか、HDD 1台でもバックアップに力を入れるとか、無料のセカンダリサーバーを予備で借りるなどの方向がいいと思います。
グラフィックボードをダウングレード
ゲーム仕様の PC をお下がりでサーバ用に転用した場合など、グラボを性能が低くてもいいから熱を出さないものに交換するべきです。部屋に眠っているカードを探しましょう。
オンボードのビデオカードにできるならそれがベストですが、同じ Windows 系でもサーバ OS は、XP / Vista に比較して OS に含まれるドライバの種類が限られます。ビデオカード側でドライバが用意されていればもちろん OK なのですが。
重い処理の時刻をずらす
仮想化サーバで、沢山のバーチャルマシンが 1台の物理 PC で動いている場合、深夜に激しく HDD が回り始めて反応が重くなったことはありませんか。
Windows の自動更新、ウィルスチェッカ、Linux 系 OS では crontab という、一定時刻に動きだす処理がありますが、デフォルトではどれも同じ時刻になってしまっているため、それがバーチャルマシンの台数分、いっせいに稼働して必要以上に重くなります。重いなと思ったら、何時にどんな処理をしているのか時刻表にまとめて見ましょう。そして、30分 or 1時間ずつなど、きれいに開始時刻をずらして配置するのが吉です。
最小限のコストをかける
さて、前回からここまでやって、それでも CPU の温度やケース内部の温度が下がらないとします。
できるならケースを換装する
コンパクトタイプのケースはあまり放熱が良くなく、CPU の真上で HDD が回っていたりして最悪なので、使わないのが得策です。ノートPC も同様です。ミドルタワー以上の大きさで。
同じミドルタワーサイズのケースでも、CPU の排熱対策として、正面から見て左側面にファンがついているものが必須です。側面に穴は空いているけど、ファンがないものも冷却不足に陥るのでボツにしたいところです。
PCI スロットにファンを増設
他のパーツはまだしも、マザボごとヤドカリのように移動するのは、「板割りの心」 ((板ものパーツを扱いそこなって、慈悲の心でうっかり折ったり破壊したりしてしまうこと。昔の友人の間で流行っていた表現です。)) で壊しそうで怖いんですけど…というナイーブな貴方には、PCI スロットにつける増設ファンが売られています。
熱対策の効果は?
普通 91度になることはあまり無いので参考にならないかもしれませんし、熱センサーの値も信用できるかどうか分かりませんが、目安ということで BIOS 上の数値です。
対策前 | 91度 |
ケースの左側面開放 | 78度 |
ケース交換 (左に大型ファン) | 66度 |
2007年 3月の計測データ。日陰だが密閉。Pentium4 3.20GHz Northwood
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