馬事公苑フォトコンテストで佳作をいただいたので、9月8日に行われた表彰式に参加。講評を聞きつつ、選ばれる作品の傾向など見てきました。
タイトルは不明だが受賞した模様
先日こんな書き出しの郵便が届いていました。
た…タイトルが書いてありません 👿 何が佳作なのか分からないまま表彰式に行くのも悶々としそうなので、電話で事務局に問い合わせたところ、意外な答えが。
「ええっと『最後の計測』という作品が佳作に選ばれていますね」
馬も何にも写っていないので、ナンダコリャと言われそうな写真ですが、これは馬事公苑ホースショーの出し物の最後に行われた馬の障害物高飛び ((六段飛越競技)) で、記録に正確を期すため、飛ぶ前に係員がバーの高さを実測している風景です。
もちろん、メインは馬を撮影したものを数点応募したのですが、まぁこの写真はナイけど、直後に見事この高さを飛んで、新記録を叩き出した時の興奮を知っている人にとっては胸熱シーンだろうと思って応募したら、馬シリーズが全滅してこれが残ったという。
式の「前」に表彰状は配られていた
表彰式風景。
前に出て表彰されるのは馬事公苑大賞~特選まで。ということは、前に行かない人の表彰状は…?
入場時に渡された封筒にちゃんと入っていましたよ 🙂
受賞した写真をスキャンして、表彰状の右側に並べて印刷されているのが、とても斬新。
表彰式の後は全員で展示会場に移動。大賞~特選の写真については、1枚ずつ作品の講評が行われます。
朗々とした解説で、観点もよく分かり参考になりました。
希望者は、入選~佳作であっても講評を受けることができます。アタリマエですが、皆さんご自分の写真に相当な思い入れがあり、講評をしてもらいつつ、その倍ぐらい自分で解説する姿も目立ちました
報道的な写真 vs. 芸術的な写真
フォトコンテストにはそれぞれカラーがありますが、馬事公苑フォトコンテストでは報道写真的なものが高評価を得ているような気がします。
全東京写真連盟の受賞作品は、女性モデルの持ち味を捉えたものや審美的なものが残りやすいのですが、馬事公苑フォトコンテストでは、撮り慣れている方の構図が安定した写真はほとんど佳作どまり。逆に写真技術はさておき、キャッチーな写真が入選になりやすいようです。
全日本写真連盟という朝日新聞が後援する写真愛好家の全国組織がありますが、コンテストを主催している玉川フォトフレンズはここに属しています。その関係で報道寄りな写真が好まれているのではと。
実際に講評を聞いていても、何の被写体をいかにユニークな視点で捉えるか、構図、レンズの選択など「グッとくる瞬間をどう切り取るか」を重視していて、逆に色味、ホワイトバランス、印刷技術、といったカラフル面の言及はほとんどありませんでした。
もともと写真には、見たことがない人に対して自分の体験を伝える側面と、絵画的に芸術性を追求する側面があるので、フォトコンテストによって報道寄りのものが重視される傾向にあるのは、そういうものなのかもしれませんね。
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