いよいよ実技編。前半は御茶ノ水キャンパスでしたが、後半の実技編は多摩モノレールのそばにあるデジタルハリウッド八王子制作スタジオで行われます。

デジタルハリウッド八王子制作スタジオ: 体育館
体育館

昔は三本松小学校だったそうで、校舎もグラウンドも、そして実習が行われる体育館もあります。

このエリア、絶妙に DID (人口集中地域) の赤いエリア内なのですが、屋内の場合は DID エリア内でも飛行することができます。ドローンが物理的に外に飛んでいったり、第三者に衝突する恐れがないからです。

雨天でも大丈夫ですし、これから JUIDA ライセンスを取ろうとする人は、屋内環境のスクールを選ぶといいと思います。

実際のフライト風景はこんな感じ。

DJI Phantom 4 フライト実習風景

DJI Phantom 4 シリーズという、手動で ATTI モードに切り替えられる機体で行います。体育館に浮かぶドローンという不思議な光景。 手前で操縦者にインストラクターがマンツーマンで指導しているの図。

ドローンが ATTI モードに切り替えられると、事前に練習を積んでいてもある程度フラフラと動き始め、待機している生徒やインストラクターにも全体にピリッとした空気が走ります。

よく勘違いされますが、ドローンは肉眼での目視飛行が基本。国土交通省の航空法でそのように定められています。

カメラ画像見ればいいんじゃないの? とよく聞かれますが、補助的なものにすぎませんし、ずっと画面を見て飛ばすのは「目視飛行」の扱いで、航空法上はよりリスクのある飛行方法と解釈されます。人間の視野角が 200度ぐらいあるのに対し、ドローンに搭載されるカメラの画角は、35mm 換算で焦点距離 24mm – 28mm で、視野角換算で水平 84度~75度しかなく、周囲に障害物があっても分からないのです。

目視飛行していると、遠く、かつ空中にふわふわ浮いているドローンが指定コースどおりに飛んでいるのか、障害物に当たらないのかの判断が難しくなります。クルマにも車幅感覚がありますが、ドローンの場合は 3次元の車幅感覚が必要になります。

デジタルハリウッド八王子制作スタジオ: 校舎

最後の実技試験は、教室に待機していて 1人ずつ呼ばれます。途中で色々教えてくれたインストラクターも、実技が始まると一切アドバイスしてくれません。黙々と飛行前のチェックリストに沿って点検し、安全確認し、指定のコースを飛ばして着陸します。それを採点して、一定の点数をクリアしていればめでたく実技クリア。

4日間の講習ですっかり生徒どうしも仲良くなっているので、和やかに話していますが、待機している間はなんとも言えない空気に包まれます。

最後にまた一人ずつ呼ばれて、筆記と実技の試験が両方とも OK であれば修了証が渡されます!

JUIDA 操縦者修了した Nirecom

待機している室内にもどってきて、勝利の一枚。後ろにごみ袋が写ってしまったのが残念!

最後にインストラクター陣と生徒全員が集まって記念写真。

DHW: 2020年2月生集合写真

見下ろしたように見えるって? よく気がつきましたね。この映像は上空 3m ぐらいに上げたドローンから空撮しています。真ん中の女性が操作している手元に映像が写っていますね。屋上から撮って生徒がわーっと校庭に集まるあの感じを、ドローンであれば簡単に撮ることができます。

こういう映像が撮れるのもドローンの魅力でしょう。

人のつながりを重視しているというのは前々回説明したとおりですが、LINE グループやら Facebook グループやらあって今でも盛り上がっています。

PRUG での昔のアマチュア無線家、WordPress 開発者、フォトグラファーと異業種のコミュニティには沢山所属してきました。ドローンは空を飛ばせる開放感と、物理的に分かりやすいメカとしての魅力と、法律的にロジカルな世界とが合わさっているために、それなりに手先が器用だったりカンが働く人やらアタマいい人やら、何より面白いことをやりたい人が集まってきていると感じます。

2月生の皆さんと名刺交換しましたが、みなさん経歴面白いですよ。

ドローン講習編はこれにて完結。Post の順番は違いますがドローン申請編につづく。

(この記事は、デジタルハリウッド事務局の許可を得て掲載しています)