趣味ポートレート屋さんが自分の作品を表示させてドヤる…ではなくて。 🙂
私の場合、仕事では Web コンテンツ、趣味ではポートレート写真の見え方がとても重要です。写真画像、地図アプリ、ブラウザと同じものを 2台に表示してみて、ディスプレイの物理的なサイズ、表示範囲や True Tone による色味の違いをみてみます。
ホーム画面は詰め込まれた感だが、4インチ iPhone 的な感覚
とりあえず基本形ということで、ホーム画面から表示させてみましょう。
アイコンが横 4 x 縦 7個なのは同じですが、ppi が増えたため小さい面積に詰め込まれていることになります。どっちかというと iPhone SE サイズの感覚に近いかもしれません。
画像だと「コク」の違いが出る!
画像、趣味で撮っているポートレート画像を表示してみましょう。元画像を撮ったのは別のカメラですが、下に書いておきますね。
まず True Tone オンの状態。
ベルギーにて撮影。Nikon D800, f/8, 1/125sec
iPhone 7 Plus の表示は一見明るく見えるしキレイですが、iPhone X の有機 EL と比べるとコントラスト比が小さめで、シアン寄りの発色なのが分かります。 ((個体差があります))
iPhone X の方は非常にコントラスト比が高く、黒の締まりがいいですね。
オリジナル画像と比較してみてください。
iPhone X のほうがよりオリジナル画像に近いと思います。ただ、マゼンタに少し振りすぎのような気もしますね。
True Tone というのは iPad Pro 9.7インチで搭載されたテクノロジーで、環境光にあわせてダイナミックに色調や彩度を調節するシステムです。いまは室内で撮っているので、それに合わせた色味に直してくれていると。
True Tone オフにするとこのようになります。
全東京写真連盟 東京フォト・サロン大賞 2015年グランプリ「したり顔」
画像は私自身の作品で、年1回の全国フォトコンテストで大賞を受賞していますよ。
まだ iPhone 7 Plus のほうが相対的にシアン寄りですが、同じような色味にはなりました。iPhone X の方が、有機 EL の面目躍如で非常にコクのある映像に見えます。いたずらに彩度が高い有機 EL テレビも世の中にはありますが、それに比べると極めて抑えめで、シブいチューニングだと思います。
例をもう1つ、もう少し派手な着物のモデルで True Tone オン。
全東京写真連盟: 2016年新春晴れ着撮影会 佳作「ペルソナ」 Model: 橘 環
Nikon D4S, f/1.6, 1/250sec
コントラストが高めで階調再現が豊かです。やっぱりマゼンタにちょっと振り過ぎなのですが、もう少しいろいろな環境光でテストしてみたほうがいいかもしれません。
True Tone オフ。
オフでも十分キレイではありますね。
正解のオリジナル画像がこちら。この場合 True Tone オフのほうがオリジナルに近い印象があります。
ピクセル数があがっても、地図のエリアは微増
ピクセル数が上がったことを実感するため、Google Map を表示してみます。
地図の描画範囲の一番下を「渋谷グランベルホテル」に合わせてみました。そうすると描画範囲の方がより北の方まで表示できることになります。
あれ? iPhone 7 Plus のほうが渋谷駅の北側を広範囲に表示できていますね。地名テキスト入力エリアに隠されてはいますが。
よく考えたら、Google Map はこの縦長 5.8インチのディスプレイにまだフル対応できていないらしく。
iOS マップアプリでやはり南端を揃えて、北のほうに着目してみます。
iPhone X ではみやしたこうえん (宮下公園) まで描画できていて、若干広めに見えますね。そんなに極端に描画範囲が変わるわけではないようです。
商売柄、Chrome ブラウザで WIRED 日本語版の 1ページを表示してみます。今度は上端をそろえて、下にどれだけ伸びて表示できるかに注目です。
やはり、iPhone X だと若干下の方まで描画されますね。
この Chrome の画像はぜひ拡大して見てほしい & それだけでも伝わらないのですが、表示面が非常にガラス表面に近い位置に出てきていて、Eインクとまではいかなくても、紙に印刷してある感覚に近づいて、没入感があがったと思います。
True Tone はテストが必要だが、間違いなくフォトグラファー好みな品質
有機 EL ディスプレイは原理上、黒がキレイに締まって見えるのはどこの製品でも同じとして、世間的なテレビ製品などでは、やたら彩度が高く派手に見えるチューニングのものも多く見かけます。
一般的にはやっぱり明るくて派手なものが好まれるなか、iPhone X での有機 EL の表示は派手さを抑えて、コントラスト比が高くコクのある映像を表示しようとしていて、わりと玄人好みなディスプレイだと思いました。
True Tone テクノロジーは iPad Pro で初搭載された時にずいぶん感動しましたが、果たして iPad Pro とチューニング度合いや性能が同じなのかは、もっと室内外いろいろな場所で比べて見る必要があり、もう少し慎重に評価してみたいと思います。
より紙に印刷されてある状態に近くなったのは大きく、上下に広がってベゼルが狭くなったのもあって、Web ブラウザに吸い込まれるような没入感は特筆すべきですね。
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