Nikon D4S と SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM の組み合わせで撮ると、画面の一部が「緑かぶり」を起こすトラブルが発生。一般的な色収差ともいいがたいレアケースが解決するまでのお話。
草がないのに緑色になるものは?
いつもの全東京写真連盟で佳作をいただいたこのポートレート作品 ((提出時には、さすがにもう少し緑かぶりを軽減して提出しています。))
何か変だと思いませんか?
全東京写真連盟 臨海副都心撮影会 佳作「インスピレーション」
え、どこもおかしくない?
画面左、金属の柱にご注目。
地面が緑色の草だった場合、人物の顔などに緑かぶりが発生することはありますが、いくら何でも下から上まで真緑になるのは変です。右の柱がマゼンタ寄りなのと比べると、差が顕著ですね。
もう少し分かりやすい例。
今度は画面右、人物の背後にご注目。上から下まで、不自然に緑かぶりしていませんか。見る人が見れば分かりますが、ここは潮風公園の海岸沿いにある石段です。
もっと陸地側 (写真右サイド) に行かないと、草木は存在しません。
白い背景で驚きの結果に
屋外の公園での撮影が多いので、最初は不自然に思わなかったのですが、イメージセンサーに付着したゴミをチェックする要領で F16 まで絞って、白い壁を撮ってみることにしました。
若干…怪しいですね。上辺がマゼンタ寄り、下辺が緑寄りに見えます。
そういえばポートレートを撮るときは、もっと絞りを開けて撮るんでしたね。
開放 F1.4 で撮ってみます。
これはひどいな…。
カメラ底面、長辺方向にびっしりと緑かぶりが出ています。レンズは開放近くで撮ると周辺光量落ちが激しくなりますが、あくまで光量落ちであって、色がズレるのは聞いたことがありません。
手持ちの他のニコンレンズでは一切発生しないことから、レンズの不具合と見なして、上記の画像を印刷したものを添付しつつ、シグマカスタマーサポート窓口に送ってみることにしました。
(写真は全東京写真連盟会員としての掲載許可済です)
つづく。
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