地下化された調布駅の見学会、続きです。
地下3階は、上り明大前、笹塚、新宿方面行き電車のホーム階。色々なパーツが赤い色で統一されています。エスカレーターを降りると早速、新兵器のホームドアが。新幹線や一部の私鉄では昔からおなじみの、転落防止用のあれです。新幹線のよりはドアが薄い感じがしますが。
ホームの監視カメラ。裏側を見ると「株式会社日本軌道精器研究所」となっています。
プラットフォームはまっすぐではなく、ゆるやかにカーブしています。ホームの端にはディスプレイが。見通しの悪いホームで要所を監視して、安全を確保するためでしょうか。
線路の間にある、白く十字マークの入った装置は、ATS ((Automatic Train Stop)) (自動列車停止装置) の地上子部分。ホームドアが設置されるということは、列車の停車位置がズレては困るので、ピッタリ合わせる技術が必要になると。
地下3階で、ホームを下り方向に出るとすぐ、左右にレールとトンネルが分岐していきます。最初の案内ビデオと照らし合わせると、下り相模原線と京王線方向。
地下2階に上がって、同じように下り方向を撮ったものです。地下 3階と違って、右手の西調布行き線路が遠~くのほうで地上に出ているのが分かります。上り方向は次の写真ですが、下りに比べるとシンプルなものの真っすぐではなく、布田方向に向かって絶妙にカーブを描いています。
こんなところで ISUZU トラックさん何やってるんですかという気もしますが、これは建築限界車といって、列車が狭いトンネルの中を何にもぶつからずに走行できることを確認するため、同じサイズの車両を作って前もって走らせる、ということのようです。
地下2階は、ホームドアもエレベーターも、全体に青い色で統一されています。エスカレーターを上がって、地下2階から地下1階へ。
切符売り場付近に設けられたお客様サービス室から、場内の監視カメラのモニターが 4台が見えます。1台のモニターで移せるのはカメラ 9台分。何かが映っているカメラは合計 29台。B1F 1-3 などと階数表示だけあって、ブルーバックになっているようなモニターは 2台。
お客様サービス室の中。勝手に入ったわけではありませんよ あるアングルからの映像です。左手に見えるのがさっきの監視モニターと装置一式。まるで関係ありませんが、エアコンはダイキンでした。
青赤は便利。どもどうして地下3階建て?
いやー調布駅がここまで変わるとは思いませんでした。仮設プレハブみたいな現在の駅舎と比較するのもあれですが、やはり未開封新品いいですね 🙂
意外にホームも出発後のトンネルも曲がりくねっており、こんな複雑な曲線のトンネルを掘る技術に素直に感動。逆に見通しが悪い構造とも言え、ホームドアと大量の監視カメラで守りは固められていますが、この駅で乗客の安全を管理するのはなかなか大変そうです。
フロアによって青と赤に塗り分けられて、感覚的に分かりやすくする工夫がこらされている NEW 調布駅なんでありますが、そもそもなぜ地下 3階建てなのか。かつ朝の利用者が多いと思われる上り方面ホームがなぜ深い方の 3階なのかが疑問ですね。
乗客の利便性やバリアフリー度を高めるなら、今の平面で橋本方面と京王八王子方面に水平に分岐しているまま地下に埋めたら、地下1階改札、地下2階ホーム階、以上! で済んだんじゃないかと。そんな、横に平たいトンネル掘ったら地盤沈下起こして阿鼻叫喚とか、掘削工事のご予算とか、用地買収の問題とか、何かあるんでしょうか。
出口近くでは調布駅周辺の完成予想模型が展示されていましたが、ここまで完成するにはしばらくかかりそうです。
すごく古い記事にコメントしてしまうのですが、上下線を2階に分ける、そのことこそが、地下化の大きなメリットなんです。
1面でまとめていたため、平面交差が発生し、地上時代には慢性的な遅延が発生していたのでした。現在立体交差にしたおかげで、交差せずに済むようになりました。