三菱ディスプレイ RDT233WX-3D の液晶の映り具合をまとめてみます。3D モードでは、きちんと 3D に見えるのか。Panasonic VIERA VT シリーズや Nintendo 3DS と比較してどうなのかも。
この液晶の第一印象は?
では、Playstation3 (PS3) を接続して、初期ロット 1,000台に付属してきた「ももクロ」Blu-ray Disc などを鑑賞してみることにします。
ぱっ! とこの液晶を見たときの第一印象。乗り換え前は 2006年発売の BenQ FP241W を使用していました。
良い点
- ○ コントラストが高い! 白黒くっきり
- ○ ディスプレイが点灯している状態だと、映り込みはほとんど気にならない
- ○ 同じ Final Fantasy XIV (FF14) の画面でも、BenQ FP241W とは別ゲーのように、深みのある色に見える。暗い色の再現力に優れている
- ○ 映り込みはディスプレイ ON 状態では気にならない
微妙な点
- △ 白がまぶしい! ブライトネスを下げるか、省電力設定にして抑えられる
悪い点
- × 3D 立体視は微妙
- × 画素がクリア過ぎて、横に何本もの線が走っているように見える。
- × 画質全体につぶザラ感がある
- × 縦 1080ドットは狭い! (1900×1200 の BenQ FP241W から乗り換えたから)
3D 立体視を、3方式で比較
3D モード時に、きちんと立体にみえるのかどうかを、RDT233WX-3D 以外の機種と第一印象だけで比較してみました。
RDT233WX-3D: 偏光方式だと奥行き感は微妙
付属の「ももクロ」BD を PlayStation3 (PS3) で再生してみました。
この Blu-ray コンテンツ、ももクロのメンバーが T字のステージを前後に行ったり来たり、バスケットボールをカメラ側に投げてよこしたり、バトントワリングのシャフトをこっちに向けたりと、あの手この手で奥行き感を出そうとしています。
まあ…確かに奥行き感はありますが、偏光表示方式の宿命で、インターレース表示のように間引かれて表示されてしまい、片目分の情報量が落ちているのが目立ちます。ただ、アクティブシャッター方式よりも疲れは少ない感じがします。
ディスプレイですので、40cm – 80cm の距離で立体視が得られるようチューニングされており、ちゃんと適正距離で見ているかどうかはチェックしたので大丈夫。
「奥行き」を 0 を起点にプラス / マイナス方向に調整できるようになっており、絶対値が大きくなればなるほど左右のズレが大きく、奥行き感が大きく得られるようになっていますが、奥行き 0 でもきれいに立体に見えず、ずれて感じられる時があります。Nintendo 3DS の「3D ボリューム」に比較すると、調節しているレンジがそもそも違う感じです。
Panasonic VIERA: アクティブシャッター方式は、ちらつくが素直
ヤマダ電機で Panasonic VIERA VT シリーズも見てみました。こちらはアクティブシャッター方式。3D の見え方は素直ですが、視線を外して上の蛍光灯とか見てしまうと、ちらつきが気になります。3D メガネの重量は 38g~63g ですが、それほど苦になりませんでした。
Nintendo 3DS: 裸眼立体視はもっと評価されてもいい
以前、Nintendo 3DS の裸眼立体視について書きましたが、テレビやディスプレイの世界の 3D をひと通りみたところで、3DS で採用していると言われる、「視差(パララックス)バリア方式」での見え具合を再度確認。
25cm – 35cm という近い距離での立体視ですが、3DS の裸眼立体視の方が、むしろ完成度が高く感じられました。最初買ったときは「えー携帯ゲーム機だから 3D もそれなりで辛抱か?」という第一印象でしたが、再度評価を改めました。
3D ディスプレイは発展途上。だが、それがいい
全体に、RDT233WX-3D の 3D 性能に過剰な期待をもつのは禁物と言えるでしょう。
偏光方式、アクティブシャッター方式、視野バリア方式、いずれにせよ立体に見える距離の範囲が狭かったり、専用メガネが必要だったりで家族で楽しみにくい欠点をそれぞれに持っています。でも、方式が乱立して、「鉄板」が存在しない群雄割拠の時代のほうが面白いとも言いますね。 🙂
もともと Nire の場合
「LED バックライトで IPS 液晶で、入力端子は全部入りで、なおかつ 3D もちょっとつまみ食いしたい」
が購入時の条件でしたので、47,520円で 3D ついてきて、あーももクロって最近流行りなんだね! え、これ SPEED? (違) 若いっていいわねー的な Blu-ray コンテンツがついてくるなら大勝利と言えるでしょう。
つづく。
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