BIOS 計測の CPU 温度と Core 温度が 27度も違う … Core i7-2600K + ASUS P8H67-M + 熱伝導シート

Core i7-2600K にグリス各種を塗って効果が得られなかった ので、熱伝導シート WIDE WORK Vertical-Graphite Pro を試してみました。その結果はいかに。また、BIOS 画面で確認できる CPU 温度と、ツールで確認できる Core 温度があまりにも違う! という話。

前提条件

• CPU … Core i7-2600K
• マザーボード … ASUS P8H67-M EVO REV3.0 BIOS: 1305
• 温度を計測した時期 … 2011年4月～5月

金色の袋が何かを予感させる

製品の袋にまずびっくりします。金色です。ゴールドです。信ずるも信じないもアナタ次第のお札とか入っており、怪しさ満点。

熱伝導シートとのこと。黒鉛垂直配向熱伝導シートで、なんと熱伝導率 90W/m-k で、金属並みの超高放熱という文字が踊っています。何歳になっても、男は「超」がつくセリフに弱いらしく。 🙂

中身はこんな感じで、黒いシートが 1枚入っています。私は個人的に海苔と呼んでいます。

海苔を CPU に乗せてみました… CPU 温度は?

再び、クリーナー AS-CLN で結果の出せない忌まわしいシルバーグリスをきれいに除去した後、ポンとシートを Core i7-2600K の上に置きます。

グリスに比べて、お手軽カンタンです。これで私の Core i7-2600K マシンも超高放熱ッ…! と思いましたが、

結局 BIOS 読み 66度で収まりました。つまり元にもどっただけでした。

リテールクーラーについているグリスは、余計なことせずにそのまま使った方がいい

という結論に達してしまいました。 🙂

BIOS の温度表示は高いというが、実に 27度差…!

さらにこの話にはオチがあり、Windows 7 をインストール後、ASUS 製のツール AI Suite II をインストールして、CPU / Motherboard の温度を見ると…

CPU 40℃, MotherBoard 32℃ で、26度も BIOS 画面の温度と違います。

こういう時は複数のツールで温度読みを比較しなければ、ということで、Core Temp 0.99.8 でも見てみますが、

Core #0-#3 まで通して、35度～43度。現在 39度。ということで、あまり変わりません。

CPU 温度と Core 温度は違うとはいえ…

• BIOS の CPU 温度表示は、マザーボード上のサーマルダイオードで計測
• Core 温度は、CPU コアに搭載された DTS ((デジタル サーマル センサー)) によりコアごとに計測

というわけで、そもそも測っている箇所が異なるので、値が違うのは当たり前で、一般に CPU 温度 vs. Core 温度で 10度ぐらい違うが、これは正常? みたいな記事をよく見かけます。が…27度も違うのはちょっと精度が悪すぎると思います。

Core i7-2600K にはインテル・ターボブーストテクノロジー が搭載されています。

プロセッサーが電力、電流、温度に関する仕様の限界未満で動作している場合には、自動的に定格の動作周波数よりも高速でプロセッサー・コアを動作させることができます。

ということですが、BIOS 画面表示時、Windows 7 のアイドリング時どちらも負荷がほとんどかかっていない状態ですので、温度差の説明にはなりません。

マザーボードか CPU のセンサー不良の可能性もなくはないのですが、その後、4月-5月で温度に起因すると思われるおかしな落ち方もしていないので、このまま使用しています。

次はいよいよこの Core i7-2600K PC のグラフィックスパフォーマンスを測ってみます。

つづく。