約 3年間、nire.com で愛用していた ISP、IIJmio を解約することにしました。鉄板で IPv6 がつながるバラ色の ISP なはずだった IIJmio に予想外のアクシデントと、過当競争のカベが。

鉄板で IPv6 のつながる ISP

IIJmio は、インターネットサービスプロバイダ IIJ が提供する接続サービスの一つです。

  • 法人向けサービスをベースにした信頼性の高いサービス
  • インターネット接続、メール、Web といった機能を抱き合わせでなく、必要なオプションだけ組み合わせて契約できる

というのがカタログ的な IIJmio の利点です。

Nire.Com 的には、

  • IPv6 トンネリングサービスが使える
  • IPv6 に対応 ((AAAA レコードが書ける)) した DNS サーバを借りられる (パーソナルドメインサービス)
  • 当時契約していた OCN の ADSL 対応な固定 IP のサービスから IIJmio の光ファイバ対応サービスに乗り替えても月額が安い

この 3点が決め手で、IIJmio FiberAccess/SF サービスに乗り換えたのが約 3年前です。

回線自体は期待通り安定しているものの、色々と他のところでアテが外れました。IIJ だけが原因というわけではありませんが。

俺のドメインを Network Solutions から出してくれ!

このサービス、使おうとすると、IIJ 都合によりドメインのレジストリを Network Solutions から MelbourneIT に強制的に移行しなくてはなりません。ところが、

  • MelbourneIT に移行する前に、まずドメインの所有者を団体名称から個人名に変更してくださいと言われ、
  • 変更すると、ドメイン盗難防止のタテマエで Network Solutions にドメインの transfer を 60日間ロックアウトされ、
  • Network Solutions に、本人の意思でよそに行きたいからロックを外してほしいと問い合わせてみるが、放置プレイ。
  • IIJ に、一時的に Network Solutions で利用できないのか問い合わせてみるが、残念ですがそれはいたしかねますと言われる

という縦割り行政コンボを食らい、じゃー自分で今まで通り DNS サーバの運用するからもういいです、とパーソナルドメインをキャンセルしました。

かなり窮屈な Web ホスティング

さらに、ディスクスペースが 200MB しかという、3年前の基準でも信じられない少なさです。掲示板 / 日記に IIJmio 指定の CGI スクリプトしか使用できず、WordPress の設置も当然できないという素敵なセキュアっぷりです。

IPv6 トンネリングはもはやプロバイダに依存しない

今まで IPv6 に乗り入れるための商用トンネリングサービスは、OCN, IIJ といった ISP に契約しているユーザーのみに提供される付属サービスでした。一時期「実験」として無償提供していた ISP もありますが、時限つきで終了していたりもして。

しかし気がついたら、契約している ISP と関係なく使えるトンネリングサービスが色々あったりします。

価格.com の上位には決して出てこない IIJ

まあそうは言っても、落ちないプロバイダはそれだけで美徳なわけで、なんだかんだといって月額 8,400円 x 3年間使い続けてしまいました。

一方の予備アナログ回線は、価格.com の信じられないキャッシュバックをフルに生かして Yahoo!BB → So-net と利用しました (過去形) が、どちらもコストパフォーマンスが光っていました。

昔、割安プロバイダと言えば、バックボーンが貧弱で 23時前後は激重になったり、接続が不安定で落ちたりするのはよくある話でした。しかし過当競争のため、最小限のダウンタイムで安定して接続でき、しかもキャッシュバックで安いのが当たり前に。信頼性がプレミアとして通用しなくなったと言えるでしょう。

メンテ時間の減少が縁の切れ目

とどめが今回の転職。家に回線二重化サーバ環境があっても触るヒマがなきゃ意味がありません。家の外にいる時間が増えると、手元に電磁波と磁界がないとなーんか落ち着きません。気がついたら iPhone 3GS の扶養者となったのは以前書いたとおりです。

IIJmio も、月額 8,400円はペイしないでしょうということで、ASAHI ネットに乗り換えました。ということで、次回は ASAHI ネットについてです。

p.s.
この原稿は、前半を WordPress 2.2 (iPhone アプリ) で下書きしました。
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