MacBook 2.26GHz 250GB(MC207J/A) を買ってみました。Eee PC 901-X と iPhone 3GS を持っているのに、いかにして人生が狂って MacBook に転んだかという話。


壮絶な最期を遂げた PowerBook Duo の物語から始めよう

仕事で使うほうは置いといて、自費で Mac を購入したのは 1992年の PowerBook Duo 230 が最後です。

コンセプト的には今の MacBook Air に似ていて、外部インターフェースの数を減らして拡張性を犠牲にして、コンパクトに薄く軽量に作られたサブノートの走りです。画期的なのは Duo Dock という専用ドックに、Duo 本体を畳んでフロントローディングで合体できたこと。

会社でのミーティングから電車の車内での物書きまで重宝しており、給料安いのにそんなもん買って奇特な人だねーと言われていたのですが、ある日突然 PowerBook Duo ライフは終わりを告げました。

秋葉原駅のホームで、小脇に Duo を抱えて下車しようとしたところ、逆に車内に急いで乗ろうと殺到してきた客に押されて、地面にガシャーン。

………..。

見事に液晶が割れ、起動せず使い物にならなくなりました。ちゃっかり「アスキーパソコン保険」に加入していたため、かなりの額が戻ってきましたが、自費 Mac ライフはそこで終了。

2週間で「モバイルクライアント」の座を奪われた Eee PC 901-X

今回転職して、Microsoft 製品を高いプライオリティで自ら使ってみる必要がなくなりました。

Eee PC 901-X の SSD を 32GB に増量し、Windows 7 を入れてみて普通に動くことは動くのですが、画面の狭さはいかんともしがたい。

CPU も Atom N270 でやや動作が重く、Firefox でのブラウジングと Thunderbird でのメールチェック単体では問題なくても、激しくタブを切り替えながらブログを書き始めると、タイピングは話すスピードで書けても、考える速さで Web ブラウズできないイライラ感があります。

この 2種類を同時に持っていたときに、

  • Pocket WiFi をせっせと電源 ON、次にキャリングケースからガサガサと PC を取り出し、開いてようやく手に入る 1,024 x 600 ドットの Eee PC 901-X
  • 単品でサクリと起動、実は 320×480 ドットしかないけど、ピンチインピンチアウトで画面の狭さをカバーする iPhone 3GS

気がついたら、購入 2週間目の iPhone 3GS だけで電車内のちょっと Web ブラウズをすべて済ませようとしている自分に愕然とするわけです。

MacBook Air か、Pro か、どノーマル MacBook か

通勤時間 1時間 50分の中でも、常時座れるわけではないので、携帯性はやや落ちても良いから、じゃーもう休日、外出先に到着してからガツガツ使える PC が良いと。用途は Web, メール, ブログ書き, Skype, 写真のレタッチ、人に見せて自慢、というところです。

「MacBook Air を買ったって言いたいんですね。わかります。」

と言われそうな気がしますが、 5万円の UMPC / サブノートを見慣れた目には、MacBook Air は費用対効果としてはあまり良くありません。2009年11月に政府の月例経済報告でデフレ宣言が出なくっても、Eee PC 4G-X 辺りからノート PC 市場のデフレスパイラルは着々と進行しているわけです。

MacBook シリーズで、購入の比較対象にした MacBook Pro, MacBook Air とで比較してみます。

MacBook MacBook Pro 2.26GHz MacBook Pro 2.53GHz MacBook Air 1.86GHz MacBook Air 2.13GHz
CPU Core 2 Duo 2.26GHz Core 2 Duo 2.26GHz Core 2 Duo 2.53GHz Core 2 Duo 1.86GHz Core 2 Duo 2.13GHz
メモリ 2GB 2GB 4GB 2GB 2GB
大容量記憶装置 HDD 250GB HDD 160GB HDD 250GB HDD 120GB SSD 120GB
バッテリー駆動時間 最長7時間 最長5時間
価格 98,800 118,800 148,800 148,800 178,800
重量 2.13kg 2.04kg 1.36kg
サイズ W 330.3mm x D 231.7mm x H 27.4mm W 325mm x D 227mm x H 24.1mm W 325mm x D 227mm x H 19.4mm

MacBook Air はコンセプトモデルとしてはグッとくるのですが、薄型軽量化と静音化のために CPU クロックをやや犠牲にしているのと、最後に頼れる有線 LAN がないのが、セキュリティポリシー的に受け入れられません。

MacBook Pro も、アルミニウムボディの堅牢さは対満員電車としては良いのですが、メタルに黒いキートップで、しかも光るキーボードという色の組み合わせにグッときません。その「モード」に私がついていけない、といった方が正しいかもしれません。

無印 MacBook は、その点、全面白いキーボードと、白いガラス製トラックパッドが自分好みです。

ディスプレイの裏側 (フタ面) にデカくて白いリンゴのマークが描かれていて、起動中淡く光るのも Good.

そして、Pro ローエンドモデルと同等のスペックで、価格が 2万安く、10万を切る価格も久しぶりの Mac という “ある意味リスクの高い” 買い物としてはぎりぎり許せる線です。

しかも今ならメモリ 2GB → 4GB 増量キャンペーン (ソフマップ店頭なので、他の店ではどうかは分かりません) なので、購入決定。

実際使ってみた感想とかは、また別のエントリーで。

つづく。