ベアメタル仮想化環境 VMware ESXi は、現在大きく分けて ESXi 3 と ESXi 4 という 2つのバージョンが入手可能です。とりあえず最新版の ESXi 4 をインストールしておけば無問題? という気もしますが、Hyper-V と同様、動作する環境には制約があるようです。
えー、ペン4 はもうハード死であきらめたんじゃなかったの、と思ってるあなた。他にも Pentium 4 マシンは転がっていて、それは骨までしゃぶりつくすのですよ 🙂
ESXi 3 と ESXi 4 が両方必要な理由
まず ESXi 4 は VMKernel が 64bit になったため、32bit CPU では動作しません。64bit 命令セットをサポートしている必要があります。Hyper-V でもそれだけでは済まなかったように、他にも条件があるはず…ということで、ESXi 4 が動作する条件は、VMware 社の公式サイトでちょっと分かりにくいところに書いてあります。
ゲストOS が 32bit の場合
Intel | AMD | |
命令セット | x64 (EM64T = Intel 64) |
x86-64 (AMD64) |
仮想化支援技術 | 制約なし | AMD-V |
ゲストOS が 64bit の場合
Intel | AMD | |
命令セット | x64 (EM64T = Intel 64) |
x86-64 (AMD64) |
仮想化支援技術 | Intel VT (Vanderpool) |
AMD-V |
CPU シリーズ | 制約なし | Opteron Rev.E 以降 |
データの誤実行防止 (Intel: XD ビット、AMD: NX ビット) は Hyper-V と違い必要ではないようです。
Hyper-V の必要システムに比べれば少しゆるいものの、最新版で 64bit に移行しつつあるという点では同じのようです。
Pentium 4 でも LGA775 以降は ESXi 4 対応
条件を満たしたモデルが Intel CPU ではどの時点からか、ですが、
ESXi 4 対応 | 説明 | |
Pentium 4 (Northwood) | × | Socket 478 の製品。Intel 64 に対応していない。 |
Pentium 4 (Prescott) | △ | 初期は Socket 478, 途中から LGA775 の製品。LGA775 版であれば大半のモデルは対応しているが、判定が微妙。 |
Core 2 Duo, Core 2 Quad | ○ | 問題なく対応 |
Core i7, Core i5 | ○ | 問題なく対応 |
表にまとめると Hyper-V と同じですが、過渡期の Prescott では、Intel 64 対応、VT 非対応でも 32bit のゲスト OS であれば動作することから、誤差の範囲ながら選択の幅が広がります。
Northwood は結局 ESXi 3、Core とつけば ESXi 4
Nire.Com のサーバ群には、ローエンドでは 32bit の Pentium 4 (Northwood) な PC も含まれているため、これらで ESXi を使いたかったら ESXi 3 以下である必要があります。実際に ESXi 4 をインストールしようとしましたが無理でした。
選択肢として、無理に Northwood に ESXi を入れるのをやめて、
- Core 2 Duo E6700 PC … ESXi 4
- Pentium 4 (Northwood) PC … Windows Server 2008 R2 + VMware Server
Virtual Server で稼働し続けるのも一つの手なのですが、ESXi と VMware Server とでは、同じ会社の製品なのに「仮想マシンのファイル形式が異なる」「管理方法も根本的に異なる」ため、やはり ESXi マシンを複数台用意したいと。
- Core 2 Duo E6700 PC … ESXi4
- Pentium 4 (Northwood) PC … ESXi 3.5 U2
この構成でいくことにしました。
次回は管理方法の話です。
つづく。
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