カメラ用のレインコート、エツミ レインウェア E-6214 の試用記、続きです。良い点と悪い点をまとめておきます。2000円のこの製品、安物買いの銭失いなのでしょうか、はたまた、意外に使えるヤツでしょうか。
悪い点 – 準備と撮影が大変
着脱が大変
3種類のパーツを出先で取り付けるのは結構大変です。もっと手間がかかるのはレインコートを脱ぐときですね。人間のレインコートだと、脱ぐときに袖が濡れてもまあ仕方がないか、ですむかもしれませんが、カメラ自体が EOS Kiss X3 のように防滴でない場合はそうはいきません。水がかからないよう、細心の注意を払ってカバーを外していきます。
光学ファインダー / 液晶画面が見づらい
光学ファインダーを覗いても、ピントがあっているかどうかの確認はできません。液晶画面を使っても撮影のできばえを判断しづらいです。どちらも見る必要があるからです。MF (マニュアルフォーカス) でピント合わせするのは無理で、フォーカスもオート、絞り値やシャッタースピードも凝らないで、被写体を追いかけ回すしかできませんでした。
自分の頭を突っ込んで光学ファインダーを直接のぞくことができるのは、大きめに作ってある「獅子舞タイプ」の場合です。
マジックテープが粗雑
レインカバーは、ズレないようにマジックテープで「骨」に要所要所を止めてあるのですが、マジックテープがまた安物で、開封後最初の取り付けリハーサルで、すでに 1枚はがれました
良い点: 安い割に安心感がある
風の方向にもよるが、かなりの安心感
実際に使用したときは、小雨ですが横風がある状態で、しかも被写体が遠いので、望遠レンズ EF–S55–250mm F4–5.6 IS を取り付けた状態でした。シャワーキャップタイプなら間違いなくアウトだったでしょうが、E-6214 の伸縮バーを長めに伸ばして使用して余裕。後半さすがに雨が 1滴レンズ (というかフィルター) 表面についてしまいましたが、まったく問題ありませんでした。
ただ、望遠で画角が狭かったのであまり気になりませんでしたが、雨を恐れるあまり、伸縮バーをレンズ先端に対して伸ばしすぎると、ケラレが出る可能性がありますね。
向かい風では撮影不可です。というより、一眼レフ用の雨用品の場合、さすがに画質を考えてレンズ正面には何もないため、どれを使っても同じことだと思います。
ズレる心配がない
さすがにアクセサリシューにがっちり取り付けられていて、骨組みがしっかりしているため、ズレ落ちてカメラとレンズが雨ざらし…という怖さはありませんでした。
レンズの回転を妨げない
半円形のブラケットが、(EOS Kiss X3 の場合で) 58mm のレンズに比べてかなり余裕をもった大きさに設計されているため、レンズが AF (オートフォーカス) のために回転しようが、リング回してズームしようが、まったくレインカバー本体にこすらないのは精神衛生上ひじょうに良いと思います。
総合評価: 2000円のという値段を考えるとそこそこ良品
マジックテープの作りの粗雑さなど、気になる点はあるものの、カメラに浸水しないという目的は十二分に達成できます。人間が使うレインコートの安物と同じだと思えば、まあまあ良い製品でしょう。何より 2000円で、今まで撮影できなかった小雨の条件下で撮影でき、幅が広がるのは大きいと思います。
欲を言えば、防水防滴のペンタックス K-7 とキットレンズだと、こんなレインウェアつけなくて良いのでは、という気もしますが、結局、水分の侵入は恐いので、この手の雨用品は使ってしまいそうです。
ちなみにこの製品、屋根の下では、首からストラップでカメラと E-6214 ごとぶら下げても、雨が染みこんだりはしません。ただし半円形の直径が大きく相当仰々しいので、撮影のためには見た目をいとわない剛の者のみが、装着を許される一品と言えるかもしれません…といきなりひっくり返して終わり。
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