3月21日放送 NHK 「テレビの、これから」、本番で使われる CT-101 スタジオに誘導されてきました。セキスイハイムの工場見学と同様、設備が物めずらしくて仕方がありません 🙂
「日本の、これから」シリーズのコロシアムセットは意外に狭い
NHK「テレビの、これから」は、 不定期で開催される「日本の、これから」シリーズの最新版です。セットが上から見ると円形のコロシアムなのはいつもと同じのようです。
野球の球場に例えると、バッターボックスの正面カメラから見て、
- 一塁スタンド … 視聴者
- 二塁 … パネラー
(バックスクリーンに巨大モニター) - 三塁スタンド … 民放プロデューサー
101 スタジオは NHK 放送センターでは一番広く、1155平方メートル (350坪) もあるそうですが、コロシアムセットは、全部合わせてもスタジオの半分ぐらいしか使用していません。
カメラを通して見ていても分かると思いますが、スタンド階段席はかなりかなりぎゅうぎゅう詰めです。カメラの画角が狭いのと、”しゃべり場” に近い白熱した議論を演出したいからだと思われます。
残りスペースはじゃあ何に使っているのかというと、
- ホームベース側 … 寸劇、巨大な “立体” 民放番組表、付添い者控室、カメラが一杯
- 外周 … 年代物のテレビ
- 一塁三塁スタンドの頭上 … 音声調整卓、出演者用プロジェクター 4台以上
ここで出演者、「チャンネルがダイヤルつまみになっているテレビ」を当時見たことがある、私とほぼ同世代の集団 vs. 「チャンネルごとにボタンが独立している」テレビしか見たことないという大学生の方とで、世代間バトル話が盛り上がります。
マイクはいつでも割り込み OK だが…
着席すると、ディレクターの方の説明が始まります。
マイクは、視聴者は 2人に 1本、パネラー、プロデューサーは 1人に 1本。ノイズが入るので蹴らないように言われます。休憩中に人が出入りしてボコボコ位置が変わっていますが、多少ズレても平気のようです。
イヤホンを本番中に装着していますが、あれには会場のすべてのマイク音声をミックスしたガヤガヤ音声と、途中で入れるビデオ音声が聞こえます。少なくとも視聴者側に「Aさん次発言して!」といった指示をするものではなさそうです。安価なイヤホンで、幕張メッセのカンファレンスなどで使われる同時通訳レシーバーよりも、もっと音質は悪いです。
音声調整卓は 3人ぐらいで分担している模様。
イヤホンで聞いていると、誰かの発言中に割り込めるようにするため、すべて操作卓までは接続されているようです。なのに、放送を観ていた人が「割り込んだ人の声がアタマ 2秒ぐらい切れてた」とのこと。多分ガヤガヤしすぎるので、発言者以外のマイクは、放送用にはレベル絞るか切ってあって、調整卓で発言に合わせて大慌てで 🙂 音量上げているんだと思います。
一部を除いて気にならないカメラワーク
カメラは合計 8台。バッターボックス側から数台。斜め上からキリン状態で見ているカメラクレーン 1台。頭上からの見下ろし 1台。右中間のスキマに 1台。そして、一三塁スタンドを、下からあおって顔アップの手持ちカメラ 2台。
カメラクレーンの動きは恐ろしく素早く、コブラっぽい動きでした。出演ほっといて操作してみたい誘惑にかられます 🙂
感心するのが、討論している出演者たちはどこから撮られているのか気にならないことです。発言していない時も、いつ映るか分からないので油断しないでください、寝たら目立ちますよ! との説明が。
一塁三塁スタンド間でお互いの目をみながら発言しているとき、もっとカメラクレーンが上から「ぬっ」と割り込んでくるかと予想していましたが、徹底して発言者の目線を邪魔しないようにできているようで、チャンバラの殺陣っぽいカメラワークはすごいと思いました。が…
唯一の例外が、下からのあおりカメラ。後で「なんかカメラ目線」と言われましたが、浅野さんの肩越しに下でレンズがうろちょろして邪魔なんです 🙂 コロシアムが結構せまくて、階段席も急峻なので、撮るほうもキツいとは思いますが。
職人技すぎるライト調整
スタジオライトは天井に無数にあります。微妙な光線の向きを調整するのに、周囲に開閉する黒いフタがついています。「ガラスの仮面」見すぎの先入観だと、屋根裏に人がいてコントロールしている気がしますが、天井の高い 101 スタジオで、地上から数メートルの高枝切りバサミのような器具でコンコンつついて直していました。職人技です。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。