pie-canon-eos-presentationキャノン EOS Kiss X3 で搭載された動画撮影機能は、AF (オートフォーカス) に対応しているものの常時 AF では無いようです。どういうことなのか。PIE 2009 で実機を触ってきました。

コンデジの動画機能よりショボかったデジタル一眼の AF

コンパクトデジカメでは、動画撮影機能を搭載しているものが大半で、撮影中は当たり前に動画撮影中に移動する被写体に合わせてピントが合います (AF)。ところがデジタル一眼の世界ではこの常識が通用しません。ニコン D90 では、動画撮影中は AF 自体が働かず、MF つまり手動でフォーカスを合わせるしかありません。

キャノン EOS Kiss X3 と、パナソニック DMC-GH1 はどちらも、今までデジタル一眼の世界ではありそうでなかった、動画撮影中の AF を可能にしています。しかし DMC-GH1 は、録画をスタートすればずっとオートフォーカスが効いているのに対して、EOS Kiss X3 はそうではないようです。

「AF は AE ロックボタンで行います」…

PIE 2009 (Photo Imagine Expo) で、実機を触ってきました。

動画撮影モードにするのは、赤い マークのついたボタンです。押すといきなり

eos-kiss-x3-press-ae-lockEOS Kiss X3: AE ボタン

「AF は AE ロック <*> ボタンで行います」との前置きメッセージが表示されます。AE ボタンって? ちょっと起こしてみると、右肩に「*」の文字が。

録画中、試しに適当にカメラを天井などに向けて、いきなりカメラの前に手をかざしてみても…反応しません。押すと「ウィーン、ウィンウィン」と静止画を撮る際におなじみのレンズの回転音がして、適切なフォーカス位置をちょっと行きすぎたりしつつ、合焦します。

動画中の AF についていくつか質問してみた

いくつか質問してみました。

Nire: 「撮影中に押すと、録画にモーター音が入るんですよね?」
Canon: 「入りますね。なので、あらかじめ押しておく必要があります。」

Nire: 「ってことは、左右に走ってる車とかの被写体だと、ピントほとんど変わらないから良いけれど、こっちに向かって走ってくる子供とかには弱いと…。」
Canon: 「そういうことになりますね。」

Nire: 「撮影時間の制限が 12分 (1920×1080 時) あるみたいですが、内部回路を熱から保護するため、とかそういう理由ですか?」
Canon: 「いえ、単純にメモリの記憶容量による制限です。」