e-Tax ソフトは使うのを止めて、Web サイト上での確定申告書作成コーナーを去年と同様使うことにしました。
ウィザード形式になっている Web 版
e-Tax ソフトよりも良い点は、いわゆるウィザード形式になっていて、質問に答えていくと最終的に必要な帳票が自動的に埋まっていく点です。
[医療費控除] のように申告したい内容を選ぶと、たとえば (見慣れた) 源泉徴収票を見ながら入力できるようになっていて、間違った欄に入力することが少ないと思います。
以下、フォーム入力部分の使い勝手は去年の記事を見てください。昨年の *.data ファイルがまだ残っているなら、それを読み込んで開始した方が、家族構成などがそのまま引き継がれるので漏れがなく便利だと思います。
またときどき、入力内容を保存したほうが良いですね。
次は送信ですが、昨年は *.data のほかに *.xtx という拡張子のファイルが必要だったのに対して、今回は *.data だけで良いようです。入力中に内容を保存したほうが良いのは確かですが、送信時に手動でこの *.data ファイル名を指定する必要は無さそうです。
電子申告書の送信
入力が終了すると、いよいよ住基カードの出番がやってきます。送る前に、IC カードリーダーを USB ポートに接続して、住基カードも入れておきます。
利用者識別番号は16ケタの数字、e-Tax の暗証番号は、利用者識別番号とセットで指定したものです。暗証番号と言われると住基カードを取得したときに指定したものかと思ってしまいそうですが、そうではありません。
電子申告用データを受信しました、というメッセージも去年とさほど変わらず。
確認がこれで終わりでないのも同じです。
確定申告書作成コーナーの入口にさりげなく [メッセージボックス確認] のリンクがあるので、
16ケタの利用者識別番号とパスワードを入力し、メッセージボックスの中から、今送信したデータが受けつけられていることを確認します。
2009年の e-Tax 申請は昨年より簡単になったのか
というわけで、戦いは終わりました。
事前に、確定申告書で申告すべき医療費の領収書や金額などはまとめてあったとはいえ、結局、ID とパスワードを 4種類そろえるまでの時間がはるかに長い、という結果に終わりました。
Mac など Windows 以外のプラットフォームに配慮する形で残されている、Web ブラウザ版の方が、ある程度シナリオを絞ったウィザード形式のせいもあり、e-Tax ソフトと比べてはるかにマシという結論になってしまいました。医療費控除など典型的な申告であれば、という条件つきですが。
国税庁のページを見た感じでは、サーバ負荷を懸念してか、何種類もアプリケーションをメンテすると維持コストが上がるからか、e-Tax ソフト一本でお願いします…という風に見えますが、私は使いたくありません 🙂 分かりにくいだけでなく、仮にも確定申告というミスが許されないシステムにおいて、このアプリケーションの不安定さは致命的です。
全体のユーザーエクスペリエンスを整理する必要が
e-Tax と公的個人認証サービス含め、ユーザーエクスペリエンス ((ソフトウェアなどを使うユーザーが、何を見てどう感じ、どう操作するかといった全体の流れ。)) を見直した方が良いと思います。確定申告がしたい人が、領収書の束持って税務署に来るよりもシンプルなシステムにしないと、実質的な e-Tax の利用率は増えないでしょう。
税務署を訪れた場合は場合で、長時間待たされ、狭い机で書類を書かされ、来署者 8人に対して職員 1人ぐらいの割合で強面の書道の先生に教えてもらうようで質問しにくい…とあまり環境はよくありません。それでも来署する最大のメリットは、申告したい内容を告げると、プロフェッショナルが用紙と記入要領を教えてくれることですね。
Web 版の確定申告書作成コーナーは、ある程度そうしたウィザード的 (似非コンシェルジェ的) 役割を果たしてくれるものと言えそうです。肝心の申告書入力の部分は、書くことがないぐらい全然改良が見られませんでしたが、入力完了~送信までの流れは少し整理されたように思えます。
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