Eee PC 901-X を購入してわずか 2ヶ月。7月に Aspire one、8月に Eee PC 900-X と、雨の後のタケノコのように UMPC が発表され続けています。主にバッテリーに関連したスペックのバランスを比べてみましょう。
Aspire One と Eee PC のミニノート対決が熱い
Eee PC 900-X は、2008年8月29日に ASUS から発表されたミニノート PC (UMPC) です。7月11日に発売された Eee PC 901-X のスペックを踏襲して、1万円廉価になっています。
また、対抗馬として注目されているのが日本エイサーの Aspire One で、8月第4週のミニ PC ランキングでは 1位、Eee PC 901-X は 2位となっています。
ということで、Eee PC 900-X と Eee PC 901-X、そして Aspire One のスペックで異なる部分だけ比べてみましょう。
— | Eee PC 900-X | Eee PC 901-X | Aspire One |
CPU | Celeron M 353 (900MHz) | Atom N270 (1.6GHz) | Atom N270 (1.6GHz) |
大容量記憶装置 | SSD 16GB (8GB+8GB) | SSD 12GB (4GB+8GB) | HDD 120GB |
無線 LAN | IEEE 802.11b/g | IEEE 802.11b/g/n | IEEE 802.11b/g |
Bluetooth | 未搭載 | Bluetooth 2.0 + EDR | 未搭載 |
バッテリー駆動時間 | 4.3時間 | 8.3時間 | 3時間 |
搭載バッテリー | 4セル | 6セル | 3セル / 2200mAh |
バッテリー充電時間 | 4.3時間 | 3.5時間 | ? |
価格 | 49,800 | 59,800 | 54,800 |
重量 | 0.99kg | 1.1kg | 1.1kg |
サイズ | W 225mm × D 170mm × H 20mm | W 225mm × D 175.5mm × H 22.7mm | W 249mm x D 170mm x H 29mm |
Eee PC 900-X はバッテリー、重量、価格のトレードオフ
注目すべきはバッテリー持続時間です。
Eee PC 901-X は非常にバランスの取れた PC で個人的に気に入っていますが、しいていえば 1.1kg という 1kg を超えた重量は、気軽に持ち歩くにはややズッシリ感があります。
その重量の源は 6セルバッテリーなわけで、バッテリー駆動時間 8.3時間ってそんなに持たなくていいから、バッテリーを軽くすれば良いんじゃないか、という発想で、4セルに減らし 1kg を切ったのが Eee PC 900-X と考えることができます。Eee PC 901-X が駆動時間の半分程度の時間でバッテリー充電完了するのに対して、Eee PC 900-X ではバッテリー駆動時間と同じだけ充電にかかるあたり、ちょっとしたコストダウンの爪痕が見られます。
Aspire One は HDD 搭載で中途半端なスペックになってしまった
ノート PC ユーザが体感的に知っているとおり、通常の使い方でカタログスペック通りにバッテリーが持つことは絶対にありません。無線 LAN など各デバイスの ON/OFF、液晶ディスプレイの明るさ、HDD のアクセス頻度、アプリケーションがどれくらい CPU に負荷をかけるものか、またリチウムイオンバッテリーの寿命に伴った性能低下によって、実際の稼働時間は大きく低下します。
Aspire One は思い切って、 3セル公称 3時間と、感覚的にぎりぎりノート PC の駆動時間として求められるラインにまで落としています。実際の稼働時間は、記事にもよりますが 1時間40分~2時間強ぐらいと書かれており、最近のショッキングなニュースだった WILLCOM D4 の標準バッテリーで公称 1.5時間に比べればずいぶんマシ…のようにも思えます。
しかし 1.1kg を持ち歩いて得られる時間が 2時間前後、イーモバイルの D11LC あたり接続して通信した日には、さらに速くバッテリーがなくなるということを考えると、結構厳しいのではないかと思っています。
Eee PC 901-X / 900-X は高価な SSD を搭載することで、消費電力の少なさと耐衝撃性を実現しています。その代わり、C: ドライブの空きがすぐに無くなるジレンマと戦わなければなりません。それに比較すると HDD 120GB の Aspire One は容量問題フリー、ほとんど心配せずに Microsoft Office やら人によっては FFXI などのネトゲをインストールしたりできるわけで、カタログスペック上は何だか買いたくなる気持ちは分かります。
ただ、これだけ 6万円以下の Eee PC の座を奪おうと各社が出してきている UMPC のスペックを見るにつけ、HDD 搭載とバッテリー持ち時間の両立は不可能なことが分かります。
やはり UMPC は割り切りが重要で、Celeron M にせよ Atom にせよ CPU の処理能力がまず限られているのですから、1台に何でもかんでも詰め込もうとする発想を捨て、Web / メール以外はまったく不要ぐらいの勢いで選ばないと、中途半端な買い物に終わる気がします。
はじめまして、いきのむしと申します。
先週末、どうしてもネットブックが欲しい、いや、買わないといけないような気がして、秋葉原に行ってきたんです。アスキーのモバイルPC特集なんかも見て、ほぼ901-Xに決まっていた……んですが。
現場について実機を触ってみたところ、901-Xを買う気が失せてしまいました。キーボードのこれ以上ない安っぽい質感、そしてキーボードレイアウト上横の短いキーが多いこと、そしてキーピッチ自体があまりにも狭いこと。
キーボードの質感に関しては、他のネットブックはすべて許容範囲内でしたが、ちょっとAsusのは無理でした。キーピッチやレイアウトに関しても、似たようなのを1台も持っていなければ我慢できるかもしれませんが、すでにLOOX-Uがあるので……
最後は100円のSSD 4GBタイプを買うか悩み、そして家に眠っているMURAMASAにUBUNTUでも入れてみるか、という結論に達しました。
起動が早く、打ちやすく、画面に映りこみがなく、そして長時間使える……そんなネットブックが出てくるまで、待ちたいと思います。
こんにちは、Nire です。
すでに 10万円台のノート PC をお持ちのご様子。であれば、6万円前後の UMPC 群は総合的にワンランク落ちた中での一長一短なので、むりに買い足すこともないかと思いますよ。