前記事: LASIK: 手術体験編: 錦糸眼科でイントラレーシックを受ける Part2
大丈夫だったのか…?
再び「大丈夫でしたよ」との即答。
同じくフラップを洗浄しつつ早技で閉じられたらしいが、あまりよく覚えていない。
促されて半眼でベッドから起き上がってみる。世紀の一瞬。
曇っているな…。メガネと風邪のマスクを同時に使用すると「はーっ」と吐く息で白くなるが、レーシック直後はムラなく均質な「もや」のかかった世界が見える。通常では得られない、ある意味シュールな視界だった。なにかの体験談で、「この時点ですでによく見えていました」と書いてあったのが、術後のフラップは白いので、そこまでクリアに見えるわけではない。
目を半分開けて、看護師に手を取られつつ歩くことは一応できる。思い出して機材のある方を振り返り、足下しか見えない人影に向かって「ありがとうございました」と言い残し、自動ドアをくぐって待ち合わせパーティションへ。
そこで手術衣を脱いで、診察フロアに戻った。
黙祷の時間
診察フロアではさらに、1時間の「黙祷」が行われる。目を閉じたまま、じっと休憩。目の保護のためか照明が減らされている。
私の後に手術を受けた人たちが順次やってくる気配がして、黙祷に加わる。
誰も何も言わない。ときどき点眼薬を看護師が差しにやってくる。
「Nire さん、もう目を開けてもいいです」との声。もう 1時間たったのか、思ったより早い気がする。「これから外出していただき、昼食を取られたら戻ってきてください。診察があります」
よくあるのは、手術日の次の日に「翌日検診」だが、錦糸眼科では、手術が朝の 9:00 からと決めておいて、午後にいわば「翌日検診」代わりの検診を行い、目に問題がなければ翌日は来なくていい、というシステムを取っている。一種のコストダウンには違いないが、遠方から来ている人は、来院回数が減って良いというメリットがある。
「外出の時は必ず保護メガネをかけてください」
そろそろ、良くなった目を実感したい
保護メガネは悪くないかけ心地だ。しかしどうも正視になった実感が湧かない。普段、仕事用に使っていた近視鏡での矯正視力は 0.7 ぐらいだったので、それ以上は見えるはずなのだが…。
エレベータで下りてビル外へ出てみる。錦糸眼科は国道 15号線に面している。浜松町一丁目の交差点の方を見やると、100m ちょっと先の方向指示板が目に入る。
行き先の地名がはっきり見えた。
それでようやく、ああ普段のメガネの視界と違うんだと、目と頭が理解し始めて、行き交う車やビルの町並みがクリアに見えるようになった。新橋駅そばの道に入ってみると、大小さまざまな建物と看板が並んでいる。片方に電信柱が奥行き方向に延々とつながっているのと、張られたケーブルの一本一本が消失点まではっきりと見え、いよいよ本格的にエラいことになったと思い始めた。
これって、テクノロジーだよなあ….
素直に、今しがた μmの世界で行われたレーシックの技術に感心した。
ところで、今何時だろう。
いつものクセで携帯を出してみてびっくり。まったくぼやけて読めない。というより目がピント合わせを拒否している感覚。腕をいっぱいに伸ばしてみて、なんとか。術後はしばらく遠視になると書いてあったが、そのうち落ち着いてくるらしいのでよしとしよう。
あやしい保護メガネのまま昼食を取り、眼科の建物にもどって術後検診を受けることにした。視力いくらになったのかが知りたい。
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