持ち歩けるキーボードが欲しい!
W54S のようないわゆる 2つ折タイプの携帯電話を使いつつも、定期的にムクムクと頭をもたげる不満、それは
屋外でもフルキーボードでブラインドタイプしたい!
です。携帯でできるだけ速く入力するために、機種選定にあたってはいつも 2タッチ入力をサポートしていることや、予測変換の効率をさんざん研究するのですが、結局フルキーボードで 10本の指をフルに使っての入力には勝てない現実を知り、入力に特化したセカンドマシンが欲しくなります。
だったら Windows Vista のインストールできるノート PC 買えば? という意見もあると思います。会社的にはもちろん理想的な姿なのですが、私の本能はもう少しウェアラブルなものを求めていて、胸ポケットか腰のホルダーに入れ一心同体で持ち歩き、必要なときはスチャッと出してタイプできる何か、が欲しいのです。 ((ビジネスユースにも使うため、真のウェアラブルはまだ考えないとします。))
インターネットマシン 922SH を試してみた
3/28 から発売される、ソフトバンクの「インターネットマシン 922SH」という機種があります。ネーミングは一体誰が決めたんですかだの、その栄えるゴールドはシニア狙いですかだの Windows Mobile じゃないだのアンテナ伸ばしてスポーツ中継みてる姿が想像できるだの、そういう要素は一切無視。
「ブラインドタイプできる大きさか」にのみ着目して店頭のモックを触ってきました。
nire: 「(カタカタカタ) 叩きづらい…」
店員: 「はい?」
nire: 「他のソフトバンクケータイより、タイプしやすいかなと思って期待してたんですけど、ちょっと厳しいですね」
店員: 「それなら、こっちの方が全然キーちっちゃいですよぉ 🙂 」
と無邪気に笑いながら X01HT のキーボードをスライドして見せるヨドバシカメラ店員。ストレートさに少々面くらいながらも、キーボードを見比べつつ、「ウェアラブルで」「ブラインドタイプできる」客観的なモノサシを素人なりに (客なりに) 考えてみたほうが良いんじゃないかと思ったわけです。
あなたの指を並べたら何 mm?
今回はとりあえずカタログスペックだけで分かる「本体の幅」を目安に考えてみます。 ((厳密には、キー全体の幅、キートップの幅、ピッチ、縦横直角の格子状なのか、デスクトップ PC のキーボードのようにずらした形なのか、など色々な要素が絡むのは分かっていますが、それはまたそのうち。))
単純な話、親指を除く 8本の指をこういう風に寄せてタイプすることを理想とします。ちょっと待った! 両手で支えて、親指2本だけでポチポチ押せばいいじゃん、と思うかもしれませんが、あまり速くはないので、それなら割り切って 2つ折ケータイの方が携帯性において魅力があります。
私の場合は、画像のように 110mm ありました。
HP200LX から 922SH までのデジモノ幅比較
出会った中で、コンパクトでぎりぎりタイプできる大きさだったものは HP200LX という製品で、これは名作でした。この機種からインターネットマシン 922SH に至るまで、今まで目をつけている、もしくは購入したデジモノの幅を比較してみます。
機種 | ジャンル(キャリア) | メーカー | 幅 (mm) | タイプ |
HP200LX | 携帯PC / PDA | HP | 158 | △ |
モバイルギア | ハンドヘルドPC | NEC | 245 | ○ |
シグマリオン | ハンドヘルドPC (NTT ドコモ) | NEC | 189 | ○ |
W-ZERO3 [es] WS007SH | PHS (ウィルコム) | シャープ | 135 | × |
Advanced/W-ZERO3 [es] WS011SH | PHS (ウィルコム) | シャープ | 135 | × |
X01HT | Windows ケータイ (ソフトバンク) | HTC | 112.5 | — |
X02HT | Windows ケータイ (ソフトバンク) | HTC | 114 | — |
922SH | Windows ケータイ (ソフトバンク) | シャープ | 116 | × |
RBK-110CII | au携帯電話キーボード | リュウド株式会社 | 300 | — |
「タイプ」欄は、ブラインドタイプができるかどうかを示しています。あくまで主観的なものです。 試したことがないものは — です。
「指8本の幅」が 110mm に対して、158mm が限界ということで、キーボード周りの余白も含めてだいたい 4割増の幅は最低でも必要ということになりますね。
通称「アドエス」、Advanced/W-ZERO3 [es] も一時期使っていましたが、親指2本では叩けても、指全部はかなり無理がありました。
922SH を初めとして、ソフトバンクの横長キーボード搭載のケータイは幅が 113mm 前後しかなく、コンパクトな反面、指8本幅と同じ幅ではブラインドタイプの理想にはほど遠いことになります。 ((そんなこと言いつつ買うかどうか迷い中ですが 🙂 ))
最後のは au ケータイに接続して使うキーボードですが、これは「接続する」手間が最大のネックになりそうです。
次回は携帯できること、について考えてみます。
変更履歴
2008/4/8 … X01HT, X02HT のメーカーを訂正しました。葉さんありがとうございました。
『HP200LX から 922SH までのデジモノ幅比較』の表にある
X01HT、X02HTのメーカーが違うような気がします。
シャープはソフトバンクでスマートフォン(Xシリーズ)は出してませんので。
おっと HTC でした。さりげなく直しておきました。
922shでタッチタイピングをしようと思う人は、かなり少数でしょうねぇ。両手手持ちの親指入力が最も自然で大多数じゃないすか。
メーカーもタッチタイピングができるなんて宣伝はしてなかったし。